顔の美容外科とまぶたの専門治療
二重整形手術の概要
当院で最も多く行っている手術は、①眼瞼下垂手術、②二重まぶた手術(二重整形)、③眉下切開、④目頭切開です。二重整形手術は美容外科では多く行われている手術ですが、実はその中でも良い結果を出すのが最も難しい術式です。二重整形手術の名医と呼ばれる先生方はそれぞれ独自の工夫を凝らして治療にあたっておられます。
当院におきましては、二重整形手術では部分切開法二重まぶた手術をお勧めしていますが、腱膜固定の他オリジナルの術式(二重まぶたの再構築法・目頭切開・ROOF切除術・目尻笑い筋手術・拡大眉下切開)などの方法を駆使して”自然で魅力的な二重まぶた”を創ります。
二重整形に関して「ここを治すことはできないだろうか?」など何か特別なご要望があれば、他院で無理だと断られてもあきらめずに一度ご相談下さい。このページに掲げているいくつかの術式は患者の方々の要望に基づいて作った方法です。ここで紹介する術式の中にすでに解決方法があるのかもしれません。
二重整形の術式
二重整形の付加手術
3つの術式(埋没法、部分切開法、全切開法)
埋没法
ごく小さな穴から縫合糸で二重を作る
<特徴>
- 1.ダウンタイム少なめ
- 2.短い手術時間
※どうしても切開したくない人にお勧めする方法
「厚いまぶた」「もともと完全に一重まぶた」の方にはあまり向いていません。 このようなまぶたは生まれつきの内部構造により、縫合糸で固定する埋没法をしても元の一重まぶたに戻ろうとする力が強いためです。
当院では2点・3点留めではなく、まぶたの内側から外側まで線で固定する方法を用います。
部分切開法二重整形
約1.5cm切開して二重を作る おすすめ!
約 1.5cmの切開で行います。
(当院の4点留め眼瞼下垂の手術と切開する部分は同じですが、まぶたの内部で施行する手術が異なります。)
部分切開法において、二重まぶたの再構築手術(※下記)を加えることで、全切開法に劣らない確実な二重まぶた手術が可能です。埋没法や全切開法と比較してもメリットが多い方法ですので、最もお勧めできる方法です。
<特徴>
- 1.傷跡目立ちにくい
- 2.腫れ・ダウンタイムが少ない
- 3.短い手術時間
- 4.安定した二重まぶた
- 5.ふたえのくい込みが少ない
- 6.ハム眼になりにくい
- 7.脂肪切除可能(眼窩脂肪の全部、ROOFの一部)
- 8.腱膜固定が可能(ほとんどのケースで有効)
- 9.目頭切開と組み合わせて大きな目に(内側のかぶさりの無い)
部分切開法の適応
1.5cmの切開から二重整形を行う部分切開法は、少ないダウンタイムかつより確実な二重まぶたの手術が出来るため、ほとんどの方におすすめできる方法です。全切開法は大変な術後になる可能性がありますので、確実な二重整形のため全切開法を検討されている方も、なるべく部分切開法を受けることをおすすめしております。
ふたえまぶたの再構築手術
一重まぶたや奥ぶたえの方に対して二重整形手術でふたえまぶたを固定しても、もとの姿に戻る内部構造に作られているため後々ずれることが多いのです。このずれを出来る限り防くため当院では、部分切開法からその内部構造をいったん崩して内部から二重まぶた構造に作り替える→「ふたえまぶたの再構築手術」を行っています。
家を作り直すときに、その土台が傾いているのならばまず土台作りをしないと綺麗な家がたちません。ふたえまぶたの再構築では、まぶたの土台をいちどきれいに崩して整えてから二重まぶたを作り直す方法です。
ふたえまぶたの再構築手術では、二重まぶたの安定性を増してくい込みが少なくかつハム目にならない自然な雰囲気のふたえまぶたにすることが可能です。ふたえまぶたの再構築手術なら、三重まぶたを二重まぶたにしたり、二重まぶたのラインよりまつ毛側のタルミを除去してまつ毛の生え際を出したりすることも可能になります。
部分切開法の実際の使用(術式の組み合わせ)
※最も多く行っている二重整形
部分切開法二重整形手術 + 腱膜固定 おすすめ!
(二重整形患者のの50%)
ダウンタイム少なめ。再構築手術をすれば、ハム眼にならずにふたえまぶたの安定性は高い。腱膜固定は、開きやすく大きく輝く二重まぶたを作る。つり目矯正も希望により可能。
※眼を大きくしたい方へ
部分切開法二重整形 + 腱膜固定 + 目頭切開 おすすめ!
(二重整形患者の30%)
蒙古ヒダを除去し、目頭のかぶさりのない優しい印象の二重まぶたを作る
当院では3点セットと呼んでいて、特に若い方に人気。
目頭切開は、傷あとが目立たず蒙古ヒダを綺麗にとれる当院のオリジナルの術式。
※やや厚いまぶたの二重整形
部分切開法+ 腱膜固定 + ROOF切除(小範囲)(二重整形患者の10%)
※かなり厚いまぶたの二重整形
部分切開法二重整形 + 腱膜固定
(6か月~数年後)→
眉下切開or+目頭上切開
非常に厚いまぶたには、全切開法+腱膜固定+広範囲ROOF切除などの適応
(ただしリスクが大きい)
全切開法二重整形
まぶたの全長(3cm~)切開して二重を作る
<特徴>
- 1.皮膚のタルミの切除可能
- 2.まぶたが非常に腫れぼったい時でも広範囲の脂肪切除が可能
- 3.二重まぶたを目尻の外側まで入れることが可能(目尻笑い筋手術)
- 4.腱膜固定が可能
- 5.目頭切開と組み合わせすると、まぶた内側の二重まぶたのコントロールが容易
- 6.手術時間が長い
- 7.腫れ・ダウンタイムが大きい
全切開法の適応
全切開法は術後のダウンタイムが大きい方法ですので、積極的にはおすすめしません(なるべく確実な二重整形をご希望の方には、全切開法ではなく「部分切開法+ふたえの再構築+腱膜固定」をお勧めしています)。
①とても厚いまぶたを薄くしたい場合
→ROOFの広範囲切除が必要な場合には、全切開法の適応。
②もともとほぼ完全な一重まぶたで、目尻の外側までしっかり二重まぶたを入れたい場合
→目尻笑い筋の処理が必要な場合は全切開が必要、
(または目尻笑い筋手術を部分切開を行った後に行えば、全切開法を避けることが可能)
③しわしわの薄いまぶたでタルミが多い場合
→皺シワの皮膚は残さず切り取る方が若々しいまぶたになるので、全切開法を選択します。このような場合に眉下切開をすると、しわしわのまぶたが残ってあまり格好良くなりません。
目尻笑い筋手術
目尻の外側に切開を伸ばすことにより、「目尻笑い筋手術」(→当該ページへ移動)が可能となります。
二重整形の付加手術(目を大きく)
挙筋腱膜固定
大きく開きやすい眼にする おすすめ!
<効果>
- 1.眼を大きくしたい
- 2.開きやすい(軽い)まぶたにしたい
- 3.生き生きと輝くまぶたにしたい
- 4.つり目の修正をしたい
腱膜固定とは?
腱膜固定は、眼瞼挙筋(まぶたを開く働きの筋肉)の緩みを治してまぶたを開き易くする方法です。眼瞼下垂症の治療で用いられますが、切開の二重整形ではしばしば用いられます。「自分は眼瞼下垂ではないので腱膜固定は特に必要ない」と術前に思われる方は多いのですが、実際には二重整形できれいな二重まぶたにするためには腱膜固定が有用なケースが多いので、切開式二重整形手術全体の80%の患者さんに腱膜固定をおすすめしています。
つり目を治す
腱膜固定術は縦方向に目を大きくしますが、内側を多く挙げることによりつり目を治すことができます。(たれ目形成手術のグラマラスライン手術より断然おすすめです。)
偏頭痛・肩こり
腱膜固定により、まぶたからくる偏頭痛や肩こりが改善(経験的には約7割の症例に対し有効です。)
目頭切開
目頭を広げ蒙古ヒダを除去し大きな眼にする おすすめ!
<効果>
- 1.眼を大きくしたい
- 2.眼と眼の間(内眼角間距離)を狭くしたい
- 3.きつい眼の印象を緩和したい
- 4.まぶたの内側のかぶさりのない(平行型&やや末広がり)の二重にしたい
いちのせ式目頭切開A法
新しく開発した傷跡が目立ちにくく効果的な術式を用います。これまで目頭切開術は傷跡が目立つことがあるためあまりお勧めできなかったのですが、この目頭切開A法は積極的におすすめできる方法になりました。
目頭の小さな切開から蒙古ヒダを除くことにより内側のかぶさりのないすっきりとしたまぶたにすることが可能で後戻りも少ないです(ただし手術手技が難しく切開縫合などの少しのずれで目頭の変形をきたしてしまうため、術式の詳細の学会発表などはまだ行っていません。)。
二重整形の付加手術(腫れぼったいまぶたの治療)
①眼窩脂肪タイプ ②ROOF(ルーフ)タイプ
③涙腺タイプ ④眉下切開
[貴方のまぶたはどのタイプ?]
腫れぼったいまぶたがどのタイプであるかで治療法が異なります。例えばROOFタイプに眼窩脂肪を多く切除しても効果が少ないばかりでなく、逆に恰好の悪いまぶたになったりします。タイプを判定する検査方法はありますが、最終的には術中所見で決定します。
脱脂術(眼窩脂肪切除)
まぶたの膨らみを減らす
<2つの眼窩(がんか)脂肪切除>
- 1.眼窩内側脂肪切除(まぶた内側の膨らみを減らす)
- 2.眼窩中央脂肪切除(まぶた中央、外側、目尻の膨らみを減らす)
※いわゆる”脱脂”です。
脱脂の適応
眼窩脂肪タイプの腫れぼったいまぶたに有効です。
ROOFタイプや涙腺タイプは、眼窩脂肪を取ったとしてもそれほどまぶたは薄くなりません(→ROOFタイプには、ROOF切除や涙腺固定などまぶたのタイプにあわせた手術が必要)。眼窩脂肪(中央付近)の抜きすぎは将来のくぼみ(サンケンアイ)を生じてしまいます。
脱脂は4種類
眼窩脂肪は解剖学的には2種類ですが、二重整形では①内側、②中央 ③外側、④目尻部の4部位に分かれます。症例によりどこの脂肪をどれだけ切除するか検討します。
目尻部の脂肪は一般的に脱脂をする脂肪のさらに外側にある脂肪の塊であまり切除の対象とされませんでしたが、この部の脂肪切除が腫れぼったさに効果的なことがあります(逆に切除してはいけないケースもあります)。
ルーフ切除
[3種類のルーフ切除]
①部分ROOF切除 ②全ROOF切除 ③拡大ROOF切除
厚いまぶたを薄くして自然な二重まぶたにする
<ルーフ(ROOF)切除の種類>
- 1.部分ルーフ切除
- 2.全ルーフ切除
- 3.拡大ルーフ切除
ROOF切除とは
ルーフ(ROOF)切除は、もともと欧米に眉毛部のふくらみを減らす術式として報告されていましたが、これを改良しアジア人の腫れぼったいまぶたを薄くする目的で3種類のルーフ切除の術式を考案しました。始めは批判的なご意見も多かったのですが、ルーフ切除の術式は10年以上の時を経てアジア全域に広まっています。
2003年 術式の開発、臨床応用
2006年 学会発表を始める
眼瞼形成術における眼窩隔膜前脂肪およびROOF切除の効果
日本美容外科学会総会(横浜)神戸大学形成外科 一瀬晃洋
Extended Preseptal Fat Resection in
Asian Blepharoplasty
国際形成外科学会(ドイツ、ベルリン) 一瀬晃洋
2008年 術式を修正し米国論文報告
Ichinose A,Tahara S. Extended Preseptal Fat Resection in Asian Blepharoplasty. Ann Plast Surg,2008
ルーフtypeの厚いまぶたを薄くする
ルーフはまぶたの眼輪筋の裏にある脂肪で通常は厚さ1-2mmですが、これが厚いのがルーフtypeの腫れぼったいまぶたです。ルーフtypeのまぶたでは、ROOFを適切に切除すると薄く恰好の良い二重まぶたができますが、眼窩脂肪の脱脂して腫れぼったさはあまり改善しません。
全切開法+ROOF切除の症例写真
(腫れぼったくかぶさったまぶたが、薄くすっきりとした印象に変化しています。)
広範囲ルーフ切除は危険...
広範囲のルーフ切除を行えば、かなり腫れぼったい二重まぶたでも薄く恰好の良いまぶたに変化させることができます。しかし広範囲のルーフ切除はリスクが高く、まぶたに癒着が生じてもう一本ふたえが入ってしまうなどの頑固な変形が出ることがあります。ですので、広範囲のルーフ切除を行うのはなるべく避けたいところではありますが、そのリスクを冒さなければ患者さんが望むような自然な感じのふたえまぶたにならないことが時々あるのです。
全ROOF切除や拡大ROOF切除を用いることは随分減りました。全ROOF切除や拡大ROOF切除は積極的におすすめは出来ませんが、他に方法が無いときにのみ細心の注意を払いながら行う術式になります(適応できる条件がいくつかあります)。
部分的なルーフ切除は効果は劣りますが、変形のリスクが少ないため今でも積極的におすすめできる方法です。
ルーフ切除以外でまぶたを薄くする方法
1.眉下切開
腫れぼったい一重まぶたの二重整形には、まずは少し狭めに二重まぶたを作ったのちに眉下切開を行う2段階手術がリスク少なくすっきりとした二重まぶたが得られやすいです。
2.脱脂(眼窩脂肪切除術)
眼窩脂肪の切除で得られる効果の大きさは症例によりますが、比較的簡単な術式で一定の効果はあります。
(※後でルーフ切除を行う可能性がある場合には、眼瞼挙筋腱膜を覆うだけの眼窩脂肪を薄く残しておかないと、癒着のリスクが増します。)
涙腺固定術
目尻の膨らみを減らす おすすめ!
<目尻のふくらみ・タルミの処理法>
- 1.眼窩脂肪(最外側)切除
- 2.目尻笑い筋手術(目尻の眼輪筋切除術)
- 3.涙腺固定術
涙腺固定術とは?
涙腺がとび出ている方(涙腺肥大、ヘルニア)は意外に多いです。 涙腺によりまぶたが腫れぼったい場合は、涙腺の問題を治さないと腫れぼったさは改善しません。ヘルニアならば涙腺を奥に固定してひっこめます。
まぶたのタルミの治療
①眉下切開
②全切開法二重整形
③目尻笑い筋手術 ④蒙古ヒダ切除術
[きちんと計算して自然なタルミ取りを]
タルんだ皮膚を切り取るだけでいい簡単な治療と思いがちですが、皮膚をとるタルミの原因、まぶたの性状、例えば現在の雰囲気を変えたくないなどの本人の願望などで術式は異なります。
眉下切開では、きちんと計算して行わないと大分雰囲気が変わってしまいます。
全切開法では、二重まぶたのライン付近の皮膚を切り取ると以前のまぶたとは形が変わるため、皮膚を切り取るだけではなく恰好の良い二重まぶたするためにいくつかの細工を加える必要があります。
眉下切開
眉毛の下でのたるみ取り おすすめ!
<眉下切開の特徴>
- 1.まぶたの印象を大きく変えずに自然なタルミ取りが可能
- 2.二重まぶたが重たくかぶさっている感じを緩和する
- 3.ダウンタイム少なめ
拡大眉下切開とは?
従来の眉下切開はタルミの切除量が足りないことが欠点でしたので、拡大眉下切開を考案して用いています。現在では顔の上半分のエイジングケア手術として「拡大眉下切開&関連手術群」として確立しています。今、眉下切開を受ける患者さんが増えています。
拡大眉下切開の関連手術群
1~3つの関連手術を組み合わせて手術を行うことにより、顔の相をあまり変えずにタルミを取ることが可能になるため、自然な若返りを望む方にはおすすめの方法です。関連手術群は小さなものから大きなものまで10種類以上ありますので、お顔や望みに合わせて計算してチョイスします。
内側のかぶさり問題について
眉下切開はまぶたの中央と外側のたるみに効果があります。まぶたの内側には効果がありません。眉下切開を受けても、まぶたの内側のかぶさりは全く効果がないかわずかに悪化することさえあります。このため、目頭切開の術後につり目や眼の感じが変わってしまったと感じる方が時々おられます。まぶたの内側がかぶさり気味の患者さんには目頭付近のタルミも一緒に取る(眉下切開の関連手術群:目頭切開又は目頭上切開=蒙古ヒダ切除)ことをおすすめしてます。まぶたの内側から外側まで自然な印象のままタルミがとれます。
内側かぶさり対策1:眉下切開+目頭切開
内側かぶさり対策2:眉下切開+蒙古ヒダ切除(目頭上切開)
目尻のタルミ⇒目尻笑い筋手術
目尻外側まで伸びる二重まぶた作成・目尻のたるみ取り おすすめ!
<目尻笑い筋手術の効果>
- 1.目尻の(眉下切開で取れない)タルミを取る
- 2.目尻外側まで伸びる自然な二重まぶた作成
目尻笑い筋手術とは?
もともと一重まぶたや幅の狭い二重まぶたの方は、目尻の外側の眼輪筋が厚い構造になっています。この眼輪筋は特に笑う動作で目尻にかぶさって目立つため、通称「目尻笑い筋」と名付けて呼んでいます。目尻笑い筋のせいで目尻のきわのタルミが目立つようになってきます。この目尻笑い筋のせいで、まぶたの外側がかぶさったり、丸い感じになったり、二重まぶたが短くなったりします。
目尻笑い筋をとる手術を10年前に考案して行っています。目尻の余分な眼輪筋の切除を行うことですっきりとした目尻に変化し、後戻りし難くなります。最近、目尻笑い筋手術を受ける患者さんが増えています。
効果1:眉下切開でとれない目尻のタルミをとる
眉下切開はまぶたの中央~外側のタルミをとる方法です。しかし、眉下切開などで引っ張っても目尻笑い筋の力は非常に強くその筋力に負けてしまうため、目尻のきわのタルミを十分解消することはできません(眉下切開の術後に丸い目になってしまうことが時にあります)。目尻笑い筋の切除によって、すっきりとした目尻に変化します。この目尻のきわの問題に対し、今のところ目尻笑い筋手術の他に有効な選択肢を考案できていません。
効果2:短い二重まぶたを防ぐ
もともと完全に一重まぶたや狭い二重まぶたの方は、目尻笑い筋が厚く覆いかぶさっているため、二重整形の手術を行ってもふたえのラインが筋肉に負けて不自然な短い二重まぶたになりがちです。全切開法によって二重を目尻まで強く固定したとしても、目尻笑い筋が残っているとやはり二重まぶたは短くなってしまいます。この目尻笑い筋を切除すれば長く自然な二重まぶたに変化します。
症例写真 部分切開法二重整形手術
組み合わせ1:部分切開法+腱膜固定組み合わせ2(3点セット):部分切開法+腱膜固定+目頭切開
※この2種類の組み合わせが最も多いです。
二重整形(部分切開法+腱膜固定+目頭切開)
二重整形(腱膜固定+目頭切開の修正)手術後約4か月
(術前)腫れぼったいひとえまぶたで、内側のかぶさりが強いタイプです。埋没法の二重まぶた手術をしたのですが、ほとんど変化がなかったとのことです。
(手術)二重整形(部分切開法)+(4点留め)腱膜固定+目頭切開の修正+脱脂(眼窩脂肪切除術)を行いました。
(術後4か月)すっきりとした、大きく優しく輝く二重まぶたが出来上がりました。二重まぶたの左右差は少なく仕上がっています。
(機能改善)腱膜固定のおかげでまぶたが軽く開くようになり、頭痛や肩こりがずいぶん減って快適になりました。
<術後の経過>
手術前(右)
重たくかぶさっているまぶたを、すっきりとした優しい印象の二重まぶたに変えることが希望です。内側がかぶさりが強いつり目です。
部分切開法二重整形
(腱膜固定 +いちのせ式目頭切開A法)
手術のデザイン
両眼一度に手術します。二重まぶたは約15mmの皮膚切開から作成し(ふたえの再構築法)、4点留めの腱膜固定を追加してつり目修正をします。脱脂(眼窩脂肪切除)をしてまぶたの腫れぼったさを改善します。目頭切開は正面から見て1mm内側の位置に新目頭の頂点を作るようにデザイン(大きく切りたい場合は2mm切開、控えめの切開の場合は0.7mm切開です)。局所麻酔で両目で約90分かかります。
手術後7日
腫れがひくにつれて、眼はかなり開き易くなりました。内出血はごくわずかに残り、少しむくみが残る程度です。術後7日で抜糸を行いますが、目頭の一部と二重まぶたの調整の糸を1か月間残します(透明な糸を使うので肉眼ではほとんどわかりません。お化粧もできます)。目頭切開の傷あとは少し赤いです(抜糸のために少し出血もしています)。
手術後1か月
ノーメイクです。二重まぶたのむくみはかなり引きました。目頭がまだ少し赤いですが、薄いお化粧で隠せば手術を受けたことがわからなくなっています。
手術後4カ月
ほぼノーメイクです。これが完成形に近い二重まぶたです。二重の再構築手術を行ってますので、まつ毛の生え際が見える様になっています。目頭切開の傷あとは少し残りますが、目頭の縁に位置するためあまり目立ちません。
手術後4カ月
ほぼノーメイクです。傷あと(二重まぶた&目頭切開)は目立ちません。くい込み(二重のラインのくぼみ)も目立ちません。
二重整形手術(再構築法)の利点
- 1.傷あとは目立ち難い
- 2.ダウンタイムが全切開法よりはるかに少ない
- 3.術後の二重まぶたの後戻りが少ない
- 4.目頭切開と組み合わせて二重まぶたを自由に設定可能(平行型or末広型)
- 5.ふたえのくい込みが少ない
- 6.ハム眼になりにくい
- 7.まつ毛の生え際を出すことも可能
- 8.手術時間・痛みが全切開法より少ない
二重整形手術(再構築法)は20年間様々な改良を重ねた術式で、通常の部分切開法とは内容がかなり異なります。最近受ける患者さんが増加しています。今、強くおすすめできる術式です!
症例写真の費用とリスク
部分切開法二重まぶた手術
180,000円(税別)
+腱膜固定術
100,000円(税別)
+目頭切開術
120,000円(税別)
(※目頭切開の当院の費用は240,000円(税別)ですが、二重整形の手術と同時に組み合わせると120,000円(税別)に割引されます。)
主なリスク/合併症:傷跡、瞼裂の左右差、ふたえまぶたのラインの乱れ、兎眼、まぶたの変形、ドライアイ、視力変化など
二重整形の修正手術
当院は二重整形手術だけではなく、二重整形、眼瞼下垂、目頭切開や眉下切開などの術後における、様々なタイプのまぶたの変形や傷あとに対する修正手術を多く行っています。
症例写真 二重整形の修正手術
二重整形(他院) 修正手術後 約4か月 くい込み+ハム眼変形&三角眼
(術前)もともと腫れぼったいひとえまぶたでした。過去に、埋没法と、二重整形手術(全切開法)を2回受けています。
ふたえの変形、左右差、二重のくい込み、二重が広すぎる、腫れぼったいまぶた、ハム眼、眼の枠の変形(内側が下がった三角眼、つり目)、まつ毛の縁が隠れて見えない、等、いくつもの問題があります。
(手術)二重修正手術(全切開法 + (4点留め)腱膜固定 + ふたえのくい込み修正 + ハム眼修正 + 部分的ROOF(ルーフ)切除
(術後4か月)すっきりとしたより自然な二重まぶたが出来上がりました。二重のくい込みとハム眼は解消し、つり目は改善し、黒目が大きなキレイな二重まぶたが完成。ROOF切除のおかげで腫れぼったさが改善しすっきりとしたまぶたに変化しました。
まつ毛の縁も、目頭側までしっかり見える様になっています。
(機能改善)腱膜固定のおかげでまぶたが軽く開くようになり、頭痛や肩こりがずいぶん減って快適になりました。
症例写真の費用とリスク
難易度が高く複雑な術式 600,000円(税別)
主なリスク/合併症:傷跡、瞼裂の左右差、ふたえまぶたのラインの乱れ、兎眼、まぶたの変形、ドライアイ、視力変化など
Q&A
Q.埋没法がはずれてしまったのですが
A.埋没法がはずれる理由は、その人が持つ「DNA」です。つまり、まぶたの構造が生まれつき一重まぶたになりやすく作られているため、二重整形で固定を加えても年月が経てばもとの一重まぶたに復元されていってしまうのです。
望みの位置に外れにくい二重(ふたえ)を作るには、無理に二重を固定する力を増やすのではなく、生まれつきのまぶたの構造をはずして二重まぶた構造に作り変える必要があります。 その方が自然な印象の二重まぶたが出来ます。
Q.腫れぼったいまぶたなのですが?
A.腫れぼったいまぶたをそのまま二重まぶたにすると、わざとらしく見える二重になる(ハム眼やくい込み問題も含む)ことがあります。眼窩脂肪切除やルーフ切除などでまぶたを薄くして生まれつきの二重まぶた構造に近づけることで、格好の良い二重まぶたにに変えることができます。
ただし、腫れぼったい原因がどのタイプなのか(眼窩脂肪タイプ、ROOFタイプ、涙腺タイプ)によって適する術式が変わるので、術式をよく検討しないといけません。眉下切開も腫れぼったいまぶたには有効で変形のリスクの少ない方法ですので、しばしば選択されます。
Q.他院で全切開法を受けたのですが二重まぶたが乱れてしまったのですが?
A.たとえ全切開二重整形手術をして望みの位置に二重まぶたを固定して作ろうとしても、もともと持っている一重まぶたや狭い二重まぶた、三重まぶたといったや生まれつきの内部構造が残っているため後戻りをしてしまい、時間がたつと二重まぶたが乱れてしまいやすいものです。
当院で行う「ふたえの再構築術」では、もともとの生まれつきの内部構造をいったん崩して新しく作り直します。「ふたえの再構築術」では、部分切開法でもより確実なふたえまぶた手術が可能です。
「ふたえの再構築術」は、腫れぼったいまぶた、何重にもなっているまぶた、過去の二重整形できれいな二重にならなかった方、一重まぶたに後戻りしてしまった方、二重整形術後のくいこみの目立つ方・ハム目になってしまった方の修正には特におすすめの方法です。
Q.切開法を受けるとハム眼になりますか?
A.ハム目とは、ふたえの線が凹んでくい込むために、まぶたの縁がふくらんで見えてハムの様に見える状態です。もともと厚いまぶたの方はまぶたの縁も厚いために、ハム目になりやすい特徴があります。
なぜふたえの線が凹んでくい込むかというと、ふたえを安定させるために昔の外科医がふたえの部分の組織を減らして凹ませて癒着させる術式を作ったのです(ふたえまぶたは、くいこませないと切開しても外れてしまいやすいものなのです)。ハワイに二重整形の名医と言われた先生方が数名おられますが、その先生方が作った術式ではないかと考えています。この手術をまぶたが厚い日本人が受けると、ハム目になってしまいがちです。
全切開二重整形手術を用いてくいこみハム目を作る術式は現在の日本でも主流の様です。。。
当院にはハム眼の修正手術の相談に来院される方が絶えません。
当院では、くいこみやハム眼になるべくせずに二重まぶたを安定化する方法として上記の「ふたえの再構築法」を作りました。
「ふたえの再構築法」により二重の乱れのリスクは大幅に減少しています(ですが、まだ完ぺきではありませんので、一部に修正のリスクはあります)。
「ふたえの再構築術」は、ハム構造を壊して内部から自然な二重まぶた構造に作り直す術式ですので、ハム眼の修正の際にも有効なのです。
Q.ルーフ切除について
A.ルーフ切除は腫れぼったいまぶたに対して行う方法です。従来の脱脂(眼窩脂肪切除)では出来なかったまぶたの厚みを減らす手術を、一瀬が3種類のルーフ切除を考案し臨床応用して初めて学会発表しました。ルーフ切除術は、一瀬が初めて発表した頃は批判するご意見もありましたが、その10年後には韓国を始め世界で報告されるようになり、現在は二重整形に付加する基本手技として普及してきています。
広範囲のルーフ切除は腫れぼったいまぶたの二重整形に効果的ですが、残念ながらルーフを取り除いた部分の癒着で予定外重瞼など二重まぶたが乱れることがあるために、万人に用いることが出来る術式ではありません。
例えば、すでに眼窩脂肪を切除されたまぶたには危なくて用いることが出来ません。リスクがあってもどうしても使用せざるを得ない患者さんのみを対象として、注意して用いる方法です。
小範囲のROOF切除であれば癒着で二重まぶたが乱れるリスクが少なくかつまぶたをすっきりさせる効果が一定ありますので、最近では部分的なROOF切除を推奨しています。
Q.他院で全切開法を受けたのですが、二重まぶたが乱れてしまっているのですがどうしてですか?
A.全切開法は最も強力な二重整形手術の方法ですが、実際には二重まぶたが乱れてしまうことが意外に良くあります。その理由は、たとえ全切開をして望みの位置に二重まぶたを固定して作ろうとしても、もともと持っている一重まぶたや狭い二重まぶた、三重まぶたといったや生まれつきの土台が残っていれば後戻りをしてしまい、術後数か月~6か月で二重まぶたが乱れてしまうためです。
もとの土台への後戻りを防ぐには、ふたえのくいこみの強い手術をすれば乱れることは少ないのですが、恰好の悪いハム眼になることがあります。
当院では主に部分切開による「ふたえの再構築法」を行いますが、二重まぶたに仕上げる前に生まれつきの土台を崩すことを行いますので、二重まぶたがずれるリスクは随分少なくなります。
Q.二重整形と同時に眼瞼下垂も治す様に勧められたのですが?
A.まぶたの開きは、ふたえまぶたの手術においてはとても大事な要素です。
二重整形手術を行いますと、術後に「眠たそうに見える目」「開き難い目」「はっきりしない目」「元気に見えない目」「怖そうな冷たそうな目」などのまぶたの開き問題が目立ってくることが良くあります。一重まぶたの方は、眼瞼下垂とまでは診断できなくてももともとまぶたの開きが若干弱い方が多いものです(特に目頭側に)。
まぶたの開きが悪いとまぶたが重く感じるだけでなく、ふたえまぶたも綺麗に入らなかったり、予定外のふたえまぶた(3重まぶた)が入ったりするふたえまぶた問題も生じます。
当院においては、二重整形の80%の方に腱膜固定を追加していますが、それは①安定した綺麗な二重整形、②生き生きと輝く二重まぶた、③開きやすく機能的なまぶたを造るためです。
特に手術前に頭痛や肩こりを自覚している患者さんは、眼瞼下垂とまでのまぶたの重みを自覚していてなくても、実際には腱膜が若干緩んでいる患者さんは多いので腱膜固定を追加することを推奨しています。まぶたの開きに左右差を感じている患者さんは、計算して腱膜固定を調整しますのであらかじめお知らせください。
Q.埋没法術後にまぶしくて目の調子が悪いのですが?
A.このような症状ですと眼瞼痙攣という病態が考えられます。光がまぶしくて目が開き難く、目の奥の痛みや頭痛などがあり、通常はドライアイも合併します。眼瞼痙攣とは、まぶたを閉じる力が強すぎる状態であり、まぶたが開き難くなる病気です。二重整形を行わない方でも多くかかっており、軽いものも含めれば日本に1000万人以上の患者さんがいると考えています。二重整形の術後に生じた眼瞼痙攣は、まぶたを開く筋肉に過度の負担がかかっている状態だと考えられます。
特に治療が難しいのが眼瞼痙攣ですが、埋没法術後となるとよりいっそう難しいものです。当院にも埋没法術後の異常のご相談が良くありますが、眼瞼痙攣を生じていると考えられる方の治療を行っても良い結果を得ていませんので、現在は治療は行っておりません。
難治性の眼瞼痙攣の治療をお願いできる先生を大阪・神戸でさがすのは難しいため、世界的な眼瞼痙攣の名医である松尾清先生(→松尾形成外科 眼瞼クリニック
浜松市)にご相談されることをお勧めすることもあります。
Q.目頭切開も受けた方が良いのでしょうか?
A.目頭切開は、以前は傷あとが目立っていしまうためにお勧めしていませんでしたが、現在は傷あとが目立ちにくいもの変わり比較的受けやすい手術になったと言えます。
当院の目頭切開の術式は、単純に左右の目頭を寄せる様な手術ではなく、目の内側にかぶさる蒙古ヒダを直接切り取るものです。この目頭切開を用いると自然な目頭が作成できて傷あとも目立ち難く、しかも後戻りも少ないのが特徴です。
本術式では、しかもこれまで出来なかった色々な目頭の形状のリクエストが実現可能です。最近の二重整形では、完全に平行な二重まぶた(目頭側が広い)の希望は減り、かわりにやや末広がりの二重(目頭側の二重が狭めで蒙古ヒダがない)二重整形の希望が増えていますが、当院の目頭切開の術式では比較的簡単です。目頭の二重がぎりぎり見えるような二重まぶたの作成も可能です。
二重整形に目頭切開を追加して、蒙古ヒダの無い大きく輝くかつ自然なまぶたを手に入れて下さい(目頭切開を二重切開に組み合わせれば、通常の目頭切開の50%オフの治療費の追加ですみます!)。
目頭切開について詳しくみる!
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