眉下切開

眉下切開とは?

眉下切開 (眉下リフト)は、眉毛の下のたるんだ皮膚を切開して取り除く方法で、まぶたのたるみを改善させる手術です。40才以上の女性をはじめ男性や20才前後の若い患者の方々まで、性別問わず多くの年齢層をカバーする術式で、最近とても人気がある術式です。

なぜ眉下切開がまぶたのタルミ取りに有効なのか?

まぶたの皮膚のかぶさりの多くは、まぶたではなくひたいからやってきます(頭の骨が加齢で痩せるため、骨を包む皮が余るため)。

皮膚のかぶさりは眉下切開で効率的に取り除くことができ、奥に隠れていた二重まぶたが見えてくるようになります。

眉下切開は二重まぶたを切開しない術式であり、まぶたを大きく変形させることがないため、自然な印象のままタルミとりができます

眉下切開をより有効にするには?

今、眉下切開の術式は、たるみを効果的に取り除く「拡大眉下切開」に進化しています。

まぶたのタルミが多い場合には、通常の眉下切開では十分にタルミはとれません(ほとんど何も変わらない時もあります)。
拡大眉下切開ならばタルミが多くても十分にタルミをとることが可能になりますので、30才以上の方、あるいはまぶたがかなり腫れぼったい方には特にお勧めしています。

加齢によるタルミの除去ではなく、二重整形後にまぶたがのっかっている感じをすっきりさせたい20才前後の方には、通常の眉下切開をお勧めしています。

眉下切開が向いている人!

  • 加齢によりまぶたのたるみが気になる方 
  • 二重のラインがたるみで隠れてしまっている方
  • 上まぶたが厚く腫れぼったい
  • まぶたの開き難さを改善させたい方
  • ダウンタイムや二重の変形を最小限にしたい方
  • まぶたのタルミ取り手術を受けたことを他人にバレたくない
  • 一重や奥二重のまま、まぶたのタルミを改善したい方
  • ひたいのシワを軽減させたい方
  • 眉毛を下げたい

拡大眉下切開のススメ

眉下切開の歴史

眉下切開は1950年代に米国で初めて報告され、日本では1980年~1990年代より報告されてきたと言われています(by沖縄の當山護先生や神戸の杉本孝郎先生:美容外科の往年の名医です)。 しかし従来の眉下切開においては、皮膚切除の量が少ないためまぶたのタルミ取り効果が十分得られないことが欠点でした。眉下切開後の傷あとが目立ちやすいという偏見もあってそれほど普及しませんでした。

日本で眉下切開が流行し始めたのは2000年になってからです。私が初めて眉下切開の症例を拝見したのは、やはり美容外科の名医である京都の冨士森良輔先生の学会発表(2003年)でした。

拡大眉下切開を開発

その後日本に眉下切開が急速に日本に普及していく中で、拡大眉下切開 (拡大眉下リフト 2006年~ 学会・米国論文報告)を当院の院長が開発し、その使用を提唱しました。

この術式によりまぶたのタルミ取り効果は大幅に増大し、眉下切開はまぶたが腫れぼったい患者さんやたるみが多い患者さんにも有効な方法になりました。

拡大眉下切開の改良-関連手術

ただし、皮膚切除の範囲を拡大すると、単純に眉毛の下の皮膚切除をしても失敗してしまいます。まぶたの変形が生じ易くなるのです。

当院の院長はいろいろな工夫や小手術を追加して対策を行い、現在では顔の上半分のエイジングケア手術として「拡大眉下切開&関連手術群」として確立しています。

最近においても眉下切開のデザインの変更(お魚シェイプ)や縫合法の修正を行い、関連手術群もミニ眉毛固定術、目尻笑い筋手術の追加、眼窩脂肪切除法の改良など今でもアップデートを続けています。

最新版拡大眉下切開のデザイン
※拡大眉下切開のデザインの最新版
一瀬晃洋,酒井玲子.日本抗加齢医学会誌 Anti-aging medicine(2023)

拡大眉下切開の学会発表 (抜粋)

  • 2008年
    拡大眉毛下切開
    日本美容外科学会学術集会(東京) パネルディスカッション
    発表者:一瀬晃洋 神戸大学形成外科・美容外科
  • 2009年
    日本形成外科学会総会(大阪)
    眉毛部皮膚切除術における自覚症状の変化の解析
    一瀬晃洋 神戸大学形成外科・美容外科
  • 2017年
  • 韓国美容外科学会総会(ソウル) 招待講演
    Akihiro Ichinose, Kobe university graduate school of medicine
  • 2014年
  • 世界眼科学会 (東京)
    シンポジウム「Extended Infrabrow Excision Blepharoplasty and Adjunctive Procedures」Akihiro Ichinose, Kobe university graduate school of medicine
  • 2016年
  • ISAPS(国際美容形成学会、京都) ASIAN BLEPHAROPLASTY 「Extended Infrabrow Excision Blepharoplasty and Adjunctive Procedures」Akihiro Ichinose, Kobe university graduate school of medicine
  •  日本形成外科学会総会(大阪) シンポジウム 上眼瞼  一瀬晃洋 神戸大学形成外科
  • 2019年
  • 日本美容外科学会(東京)Asian MOU Session 1 「Extended Infrabrow skin excision blepharoplasty and its complementary procedures 」Akihiro Ichinose, Ichinose plastic surgery & dermatology, eyelid & face clinic
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会(東京) パネルディスカッション 拡大眉毛下皮膚切除術とその付加手術~自然な上眼瞼除皺のために
  • 2021年
  • 日本美容外科学会総会(大阪)
  • Asian MOU Session 「Extended Infrabrow skin excision blepharoplasty and its complementary procedures 」
  • 2022年
  • 日本美容外科学会学術集会(横浜) 眉毛下切開 デザインと手技 演者&デザイナー

医学論文報告

  • 【眼瞼の美容外科 手術手技アトラス】上眼瞼形成術「拡大眉毛下皮膚切除術」著者:一瀬晃洋(神戸大学形成外科) PEPARS(2014.3:87号)
  • 拡大眉毛下皮膚切除術—“自然”な上まぶたのたるみ取り 著者:一瀬晃洋 神戸大学形成外科 臨床眼科 69巻8号 (2015.8)
  • Anti-aging treatment of the eyelid. 著者: 一瀬晃洋 酒井玲子(いちのせ形成外科皮膚科眼瞼フェイスクリニック. anti-Aging medicine.2023(8)

眉下切開 失敗例と対策

名医の眉下切開は単純な皮膚切除ではない

なるべくシンプルな術式の方が自然な形に仕上がると考えがちです。しかし、眉下切開においてはそのようなことはありません。成功させるためには色々な工夫や細工が必要なのです。眉下切開が上手で名医と言われてきた先生方は、実は様々な工夫をされてきました。そうしないと自然な。眉下切開では、切開や縫合の技術に優れて既存の手術を上手にこなす先生よりも、既存の術式に工夫を加えていく先生が名医といって差し支えありません。

眉下切開で失敗 後悔しないために

眉下切開は簡単なタルミ取りに思えるかもしれませんが、失敗してしまって後悔して受診する方は少なくありません。さらに拡大眉下切開では、皮膚の切除幅を拡大することで合併症・不具合が起こり易くなります。

眉下切開で自然な印象のタルミ取りとして成功させるには、単純な皮膚切開縫合ではダメで、様々な対策を講じる必要があります。当院においては失敗する要因それぞれに対しても対策を行い、術式の工夫や付加術式を考案して有効性を確かめ、学会・論文にて繰り返し報告を行っております。

拡大眉下切開は改良が進み、多くの方におすすめすることができる術式として完成したと自信を深めております。どうぞ安心して拡大眉下切開をお受け下さい。

眉下切開のデメリットと回避方法

  • 傷あとが目立つ

    →毛包斜切開、デザインの工夫
  • 傷あとの下の凹み

    →縫合法の工夫
  • まぶたの変形・斜めの溝

    →デザインの工夫、歪みを打ち消す軟部組織処理、縫合法
  • ドッグイアー

    (傷あとの外側の膨らみ)→皮下組織切除法
  • 眉毛が下がる

    →眉毛固定術、内側前額リフト
  • つり眼・目頭側のかぶさり

    →内側前額リフト、蒙古ヒダ切除/目頭切開
  • 目つきがきつくなった

    →内側前額リフト、蒙古ヒダ切除/目頭切開
  • 変わらない/たるみがとれない

    →皮膚切除量を増やす(拡大眉下切開)、眉毛固定術、眼窩脂肪切除
  • 腫れぼったくなる

    →拡大眉下切開、まぶたの内側の皮膚切除、眼窩脂肪切除など

一瀬晃洋 神戸大学形成外科・美容外科 【眼瞼の美容外科 手術手技アトラス】上眼瞼形成術「拡大眉毛下皮膚切除術」 PEPARS 2014より引用


症例写真 眉下切開

40才以上の眉下切開(女性)

※拡大眉下切開で自然なまぶたのタルミ取りを!

拡大眉下切開,ビフォーアフター症例写真

症例写真:拡大眉下切開(切除幅14mm) 手術後約4か月

術前 上まぶたのたるみ、まぶたが重い、まぶたがかぶさって見えにくい、眉毛が上がり気味

術後 自然な感じの上まぶたに変化しました。傷あとはあまり目立ちません。
まぶたのタルミ⇒大幅に改善し若い頃の二重まぶたに

(機能改善)まぶたが軽く開くようになり、特に横方向が見えやすくなりました。

<術式の解説>
40才以上の眉下切開
眉下切開ではマイルドなタルミ取りを希望される方が多いのですが、実際には思ったよりタルミが多いものですので拡大 眉下切開を行わないとほとんど効果はありません。眉毛は1-2mm(多い方では3mm以上)切り取った方が傷あとが目立たなくなり眉の細くなる程度も通常は問題ないのですが、その範囲の眉毛を切り取って良いかは患者さんに判断して頂く必要があります。

眉毛がしっかりしている方は、毛包斜切開で手術を行うことにより眉下の傷あとより1列程度は毛が生えてきます(傷跡を隠す、眉毛が細くなるのを隠す)。とは言え、眉毛をあまり多く切除するのは当院ではお勧めしていません。眉毛をなるべく残したい方は、眉毛固定をすれば眉毛を切り取る範囲を減らすことが出来ますので推奨しています。

まぶたが腫れぼったい方には脂肪切除、つり目になりやすい方には目頭切開や目頭上切開、眉毛が下がり気味の方には眉毛固定や内側ひたいリフト、眼の上のくぼみには脂肪移植などが追加出来ますので、適切に追加すると自然で恰好の良い上まぶたになります。

男性の眉下切開

※拡大眉下切開で十分なまぶたのタルミ取りを!

眉下切開+眉下切除皮膚の脂肪移植+内側前額リフト,症例写真,ビフォーアフター

症例写真:拡大眉下切開(切除幅19mm) 手術後約6か月

術前上まぶたのたるみ、まぶたが重い、額のシワ(まぶたのかぶさりがもともとの原因です)

術後上まぶた、目尻 が大幅に若返りました。
まぶたのタルミ⇒大幅に改善し若い頃の二重まぶたに
眉毛が少し減っていますが、許容範囲です。

(機能改善)まぶたが軽く開くようになりました。

<術式の解説>
男性の眉下切開
眉下切開は、デザインを工夫することにより眉毛のメイクをしない男性でも傷あとの目立たない自然な若返りが可能です。
毛包斜切開で手術を行うことにより、眉下の傷あとより1列程度は毛が生えてきます(傷跡を隠す、眉毛が細くなるのを隠す)。
術前のデザインで、眉毛を切り取る範囲が許容範囲かどうか確認して頂きます。

ここに提示した症例より眉毛が下がりすぎると、目つきがきつい印象になりがちなので、眉毛固定で眉毛の下がりをブロックします。きつい目の印象になりたくない方は、目頭切開や目頭上切開によるつり目対策なども検討してください。

若い人の眉下切開

※若い方の眉下切開が最近大人気です!

若い人の眉下切開,目頭切開付加,症例写真

症例写真:眉下切開(切除幅6mm)+目頭切開  手術後約6か月

術前 まぶたの厚み、埋没法術後の上まぶたのかぶさり

術後 まぶたのかぶさりが無くなり、二重まぶたの幅が広くなり大きく可愛い印象の印象の目になりました。傷あとはあまり目立ちません。

(機能改善)まぶたが軽く開くようになりました。

<術式の解説>
20才前後の眉下切開
厚いまぶたの方は、二重まぶた手術後にかぶさった感じになりがちですが、その治療は眉下切開もしくはルーフ切除になります。

通常は5-6mm幅での眉下切開ですが、まぶたがとても厚ぼったい方&タルミが多い方⇒拡大眉下切開です。

まぶたの目頭側のかぶさり(蒙古ヒダ)が気になる人は、蒙古ヒダを切り取れば内側の二重まぶたを広くして大きな目(優しい印象の丸い目)にすることが出来ます。
目と目を近づけたくない方は、目頭を切らずに蒙古ヒダ切除を選択してください。

<眉下切開デザインの解説>
皮膚切除の幅について
・30才以上の方⇒拡大眉下切開(9-10mm以上)
・20才前後の方⇒普通の眉下切開(5-6mm幅)
 (※20才前後の方でもまぶたがとても厚ぼったい方&タルミが多い方⇒拡大眉下切開)

20才前後の眉下切開は、皮膚切除の幅だけではなくデザインを若干変える必要があります。


手術の費用とリスク・副作用・合併症

費用の目安 眉下切開 20万円(消費税別)    拡大眉下切開術 24万円(消費税別)
主なリスク・副作用 傷跡、左右差、ふたえまぶたのラインの乱れ、兎眼、変形など

眉下切開と組み合わせる手術 効果up&自然なまぶた

眉下切開単独では、実際には自然なまぶたにならない時があり、失敗のリスクが大きくなります。後悔しないために、手術を受ける前にそれぞれの対策について検討をお願いします。

当院の眉下切開の特徴

自然で若いまぶたにするために、眉下切開に組み合わせると有効な手術を開発。

個々のまぶたに最適な組み合わせをアレンジして提供

(眉下切開と同時に組み合わせることで、割引でお得に受けることができる術式もありますのでご相談下さい。)

眉下切開の失敗の回避手術

眉下切開を自然に仕上げるための関連手術は10種類以上あります。自分にぴったり合う術式を選択しましょう。

眉下切開+眉下切除皮膚の脂肪移植+内側前額リフト,症例写真,ビフォーアフター,術前術後

眉下切開における毛包斜切開(毛幹斜切断) 

  • 毛包斜切開(毛幹斜切断)
  • <効果>
  • 傷あとを目立たなくする 眉毛が切り取られて細くなるのを緩和
  • <術式>
  • 眉下切開で,傷あとから眉毛が生えてくる様に毛幹に斜めに切開して縫合を行う
  • (※いちのせ形成外科の眉下切開では全例で行うため、追加料金など必要ありません)

眉下切開+眉毛固定術

  • 眉毛固定
  • <効果>
  • 眉毛を引き上げ 眉下切開で眉毛(の外側)が下がるのを緩和
  • <術式>
  • a.前頭筋への吊り上げ
  • b.骨への固定
  • ※ほとんどのケースで前頭筋への吊り上げが用いられます。少し効果が劣りますが、眉毛の動きが問題なく自然な印象に仕上がります。

眉下切開+内側ひたいリフト

  • 内側ひたいのリフト
  • <効果>
  • 眉毛(の内側)を引き上げる。眉下切開と組み合わせて、つり眼になるのを防ぎ優しい顔つきにする。ひたいの横皺の軽減。
  • ひたいの傷あとは、生え際に位置し短いため目立ち難くなる。
  • <術式>
  • 生え際の小さな切開からひたいの内側半分を挙げる。剥離は前頭筋下の~眼窩縁からはずす。

眉下切開+眼窩脂肪切除

  • 脂肪切除
  • <効果>
  • 腫れぼったいまぶたをすっきりとさせる
  • <術式>
  • ①眼窩脂中央脂肪織(外側部のみ)
  • ②眼窩内側脂肪織(内側の脂肪は2部位あることが多いです。)
  • ③ルーフ切除(→ルーフ切除は、眉下からは特殊なケース以外はやらない方が良いです。傷あとの下が凹んで光の当たり具合で目立つことあり。)
  • ④涙腺固定
  • 涙腺を眼窩内に押し込んで固定します(涙腺は出来る限り切除しない方が良いと考えます)。

眉下切開+真皮脂肪移植

  • 真皮脂肪移植
  • <効果>
  • サンケンアイ(上まぶたのくぼみ)の治療
  • <術式>
  • 切除した眉毛下の皮膚から丁寧に脂肪をはずして、上まぶたに移植

眉下切開+コルゲータ切除

  • コルゲータ切除
  • <効果>
  • 眉間のシワの治療
  • <術式>
  • 眉毛を内側に引き寄せる筋肉を切り取る
  • ※眉間の動きが半分以上無くなります。(完全にはなくなりません)

眉下切開+目頭切開(蒙古ヒダ切除)

  • 蒙古ヒダ切除/目頭切開
  • <効果>
  • つり目対策。まぶたの形をなるべく変えないで自然なタルミ取り。
  • <術式>
  • 蒙古ヒダ切除:まぶたの内側のタルミ(=蒙古ヒダ)を切り取る
  • 目頭切開:目頭を切る+蒙古ヒダ切除
    ※眉下切開に加える目頭切開は、通常の目頭切開よりも蒙古ヒダを十分に切除します。

眉下切開+眼輪筋吊り上げ

  • 眼輪筋の吊り上げ
  • <効果>
  • 目尻のしわ(カラスの足跡)を伸ばす
  • <術式>
  • 目尻の筋肉を内側45度の方向に吊り上げる。
  • (眉毛固定と同時にやらないと眉毛が下がるために効果が少ない。)
  • ※いちのせ形成外科の眉下切開では追加料金など必要ありません

眉下切開+目尻笑い筋手術 

  • 9目尻笑い筋切除
  • <効果>
  • 目尻のかぶさり(特に笑う時の)を除いて、外側に伸びる二重まぶたを作る。切除する筋は眼輪筋。
  • <術式>
  • 目尻のかぶさり部分の皮膚・眼輪筋を切除する。
  • (もともと一重まぶた・狭い二重の方は眉下切開後でも目尻のかぶさりは残るため、目尻笑い筋切除が有効です)

眉下切開前後の腱膜固定術

  • 10腱膜固定
  • <効果>
  • まぶたを開き易くする
  • <術式>
  • 腱膜固定(4点留め)
  • ※通常は、二重のライン付近の部分切開から行います。
  • ※眉下切開とは別のタイミングで行います(同時に行うと術後思いのほかダウンタイムが大きく長くなることがあります)。
<眉下切開と組み合わせる手術の費用とリスク>
費用の目安 拡大眉下切開術 24万円(税別)
+眉毛固定術 60,000円(税別)
+コルゲータ切除 60,000円(税別)
+真皮脂肪移植 60,000円(税別)
+内側皮膚切除 60,000円(税別)
+脂肪切除 40000円(税別) ~60,000円(税別)     
+目尻笑い筋切除 +160,000円(税別)
+内側ひたいのリフト +280,000円(税別)
主なリスク・副作用 傷跡、眉毛の高さの左右差、ふたえまぶたのラインの乱れ、兎眼、変形、知覚異常、血腫、脱毛など

症例写真 眉下切開+関連手術

眉下切開との組み合わせ +目頭切開(又は蒙古ヒダ切除)

※つり目を防いでまぶた全体の印象を変えずにタルミを取る組み合わせ。

1.まぶたの内側のかぶさりの強い方
2.たるみに隠されている目の枠がつり目の方
3.つり目の印象になるのをなるべく避けたい方
4.二重まぶたが少し厚い感じ(特に二重整形後)の20歳代の方

眉下切開+いちのせ式目頭切開,ビフォーアフター症例写真

 症例写真:拡大眉下切開+目頭切開  (手術後約1か月)

術前 とても腫れぼったい上まぶた、まぶたがかぶさり開きにくい
なるべく印象を変えずにまぶたをすっきりとさせたい
かぶさりで隠れているが、目の枠はやや”つり目”である

手術 拡大眉下切開(幅11mm)目頭切開脱脂(眼窩脂肪切除術 内側&外側)

術後 腫れぼったいまぶた⇒ひとえまぶたのまますっきりとした明るい印象に変化
腫れぼったく覆いかぶさっていたまぶたが、すっきりと軽やかな印象に変化しました。
眉毛下と目頭の傷跡も目立たなく不自然な部位はないため、手術を受けたことを気づかれません。
術後はずっとノーメイクで過ごしています。

(機能改善)まぶたが軽く開くようになり、頭痛や肩こりがずいぶん減って快適になりました。

<術式の解説>
二重整形でなくすっきりとしたまぶたにしたい!
∇二重まぶたにせずにたくさんのタルミ取りをする必要があります。眉下切開のタルミ取り効果は、まぶたの中央~外側に出ます。まぶたの内側には効果がないため、内側のかぶさりの強い方はつり目の印象になってしまいます。特に拡大眉下切開ではまぶたのタルミを多く切除するため、通常の眉下切開よりよりつり目の傾向が大きくなります。
∇タルミ取りの際は、まぶたの内側のタルミをとらないとつり目気味になります。目頭切開または蒙古ヒダのみを切除(目頭上切開)を加えることでつり目を防ぐことが出来ます。
腫れぼったいまぶたのタルミ取りについて
∇まぶたを薄くしてかぶさり感を少なくするためには、通常より多くのタルミを取る必要があります。
∇眼窩脂肪切除はとても有効です。
∇ROOF切除は、通常行われている様な狭い範囲のものではほとんど有効ではありません。広範なROOF切除では予定外重瞼のリスクを伴います。
∇内側がかぶさっている場合は、目頭切開や蒙古ヒダ切除(目頭上切開)が必要です。
∇眉毛固定が必要です。

<術式の解説>
つり目対策について
∇眉下切開のタルミ取り効果は、まぶたの内側には効果が少ないため、内側のかぶさりが強くつり目の印象になってしまいます。特に拡大眉下切開ではまぶたのタルミを多く切除するため、通常の眉下切開よりよりつり目の傾向が大きくなります。
∇目頭切開を加えることは、つり目を防ぐとても有効な方法です。眉下切開+目頭切開で、まぶたの内側~外側まで均一にタルミをとれますので自然な仕上がりが期待できます。
∇ただし目頭切開は目と目の間の距離を狭くしてしまいますので、もともと寄り目気味の方は、目頭切開はせずに蒙古ヒダのみを切除(目頭上切開)した方が良いでしょう。

<術後の経過>

拡大眉下切開+いちのせ式目頭切開+脂肪切除


症例写真,眉下切開+いちのせ式目頭切開,ビフォーアフター

デザイン
眉下切開:幅11mm(若干お魚シェイプ)
目頭切開:正面から見て1mm内側の位置に新目頭の頂点を作るようにデザインして蒙古ヒダ切除

眉下の切開からトンネルを掘って脱脂(眼窩脂肪中央脂肪織・内側脂肪切除)を追加して、まぶたの腫れぼったさを改善します。局所麻酔で両目で約60分かかります。

症例写真,手術,眉下切開+いちのせ式目頭切開,術後1週間、傷あと目立たない

術後7日
眉下と目頭の傷は透明な糸で縫合していますので目立ちません。まだ腫れが少し残りますが、軽くお化粧するとほぼわからないレベルです。

症例写真,眉下切開+いちのせ式目頭切開,ビフォーアフター

術後1ヵ月
術後1か月にしては眉下の傷跡の赤みが少ない患者さんです。傷跡はほとんど目立たないのでお化粧なしで過ごしているとのことです。 目頭切開の傷あとは少し赤いですが、眼頭の縁なのであまり目立ちません。

症例写真,手術,眉下切開+いちのせ式目頭切開,ビフォーアフター

術前・術後4ヵ月
開き易くすっきりした印象のまぶたに変化しています。お化粧なしですが傷跡はほとんど目立ちません。

眉下切開との組み合わせ  +内側ひたいリフト +眉毛固定術 +脂肪移植

ビフォーアフター症例写真(拡大眉下切開 内側前額リフト 眉毛固定術 脂肪移植

手術 拡大眉下切開(幅12mm)内側前額リフト +眉毛固定術 +切除脂肪移植

上まぶたのタルミ  術後⇒改善しハリのあるまぶたに
ひたいの皺 術後⇒ 減少 ひたいのハリが出ました。
サンケンアイ(まぶたのくぼみ)術後⇒ 自然な感じに減少
眉毛の高さ術後⇒ 内側があがり自然で優しい表情に変化

(機能改善)まぶたが軽く開くようになりました。

<術式の解説>
顔の上半分の若返り!
∇拡大眉下切開ではまぶたのタルミを多く切除しますが、その効果は目頭付近のタルミには全く効果がありません。その結果蒙古ヒダがある方は内側がかぶさってつり目にになり易いのです。内側前額リフトで内側のひたいを挙上することにより、まぶたの内側から外側までのタルミがとれて自然な印象のまぶたができあがります。ひたいのシワ・タルミも取れますので、上まぶたからひたいまでの顔の上半分の自然な若返りになります。
眉毛の挙上について
∇眉下切開術後は程度の差はあれ眉毛が下がります
∇眉毛固定術→眉毛の外側が下がるのを防ぐ ただし眉毛固定単独ではややつりあがった表情に変化
∇内側前額リフト→眉毛の内側を挙上するため、優しい印象に変化

<術式の解説>
サンケンアイの治療
∇眉下切開において、切除した皮膚を捨てずに移植すればまぶたのくぼみの治療も出来ます。
∇移植脂肪は持続性があります。若干腫れが増えますが、一石二鳥の方法ですので、お勧め出来る方法です。
∇サンケンアイは、脂肪移植のかわりにヒアルロン酸注入でも可能です。

歓迎! 眉下切開後の失敗の修正

拡大眉下切開ではタルミを多く治療することが可能ですが、皮膚の切除幅を拡大することでいくつかの不具合が起こりやすいので対策が必要です。

眉下切開後の失敗例

  • 傷あと
  • 眉頭付近の歪み、凸凹、溝
  • 傷の外側の膨らみ
  • 変な眼になった
  • つり目になった
  • 眉毛が下がった
  • きつい(怖い)目つきになった
  • 効果を感じない
  • ふたえまぶたの左右差
  • etc

修正手術

眉下切開では、ただ眉毛の下の皮膚を切開して縫合するのではありません。いろいろな工夫を加えないと失敗します。

術後のトラブルに対しては、上で紹介した「眉下切開の関連手術」を加えて修正可能です。

眉下切開の傷あとの修正

他院で行った眉下リフトの傷あとの修正を承りますのでご相談下さい(眉下切開は本来は傷あとが目立ちにくい方法です)。

  • 1.直線法
  • 傷を切開してキレイに縫合する。眉毛の縁に傷あとが出来るようにすると目立ち難い。
  • 2.ナノW形成術
  • 傷を1mm角のギザギザにして縫合する。眉毛より外側部分に有効
  • 3.皮弁法(皮膚をずらして縫合)
  • 眉毛の内側の斜めの溝に有効
  • 4.CO2レーザー
  • スキャナー付きのCO2レーザーで、傷あとの凸凹を削って目立たなくします。
傷あとが目立つ部位、性状により適する術式が異なります。

眉下切開の名医の条件とは?

眉下切開で重要なこと

十分な技術を持つ医師であることは必須ですが、一般的な外科医の名医のとは、診断力および手術遂行力がある医師だと思います。これを眉下切開に当てはめると以下の2項目になります。

①切除後のまぶたのイメージをして術式を検討できる医師

②十分な切開縫合の技術

医師選びのコツ

①については、下記の様な術後に生じる事象の説明および対応策の説明があることが判断の一つになります。

例)つり目など表情の変化、二重まぶたの乱れ、3重まぶた、目頭付近からまぶたに斜めの線が入ることがあること、術後に眼瞼下垂がはっきりすることがあること、目尻のかぶさり etc....

 ②については、診察で技術の程度を判断するのは難しいですが、形成外科専門医を持っていることは一つの指標にはなります。

上まぶたリフト(全切開法二重整形手術)

 

眉下切開とは違い、二重まぶたの線で皮膚のタルミを切り取る手術です。当院の第一選択は眉下切開ですが、下記の様なケースでは全切開法を選択しています。ご相談ください。

※当院で全切開法をあまり行わなくなった理由は、二重まぶたを切開するため思いの外ダウンタイムが長くなることがあるためです。
(テレビ等で眼瞼下垂の術後に変形したまぶたを見たことがあると思いますが、ほとんどのケースはまぶたが厚い方で全切開法を受けた場合です。)

Q.私は眉下切開か上まぶたリフトのどちらが適応?

A.眉下切開を適応できれる症例であれば眉下切開を受けて頂いた方が良いと思います。眉下切開を嫌がる患者さんは、眉毛の下にできる傷あとを心配されてというのがほとんどの様に思います。ですが多くの場合において、傷あとを含めた総合的な仕上がりは眉下切開の方が優れることが多いのです。 当院では眉下切開を受ける患者さんが多いですが、上記の様なケースであれば、全切開法二重整形の選択をおすすめします。

Q.二重整形の術後に、二重を広く修正したいときには?

A.二重整形の術後は、眉毛が下がるために手術計画より二重が狭くなるケースが多いものです。この様な場合特にまぶたが厚い患者さんは、二重を広げる修正手術よりも眉下切開で対処した方がすっきりとした二重まぶたに仕上がることが多いです。ケースバイケースですが、二重まぶたの修正手術を行って広い二重にすると、二重の上の皮膚がさらにのっかった感じになってしまい、恰好の悪いわざとらしい二重になりがちです。修復困難になって来院される患者さんは少なくありません。二重整形の術後に二重を広くする手術を受ける際は。慎重に慎重を重ねて頂きたいと思います。

よくある質問

Q.毛包斜切開は本当に効果がありますか?

A.眉毛の太さなど条件にもよりますが、確かに毛は生えてきます。

  • 傷あとから(一列でも)毛が生えると....
  • 1.傷あとを隠す
  • 2.眉毛が細くなるのを緩和する
  • という効果があります。
眉下切開における毛包斜切開(毛幹斜切断) 

眉毛の毛根を斜めに切断すると傷あとから毛が生える!
一瀬晃洋ほか 2008年 日本美容外科学会総会で学会報告(毛包斜切断を眉下切開に応用し報告)

もともとはカナダのDr Camirandが髪の毛で報告(1997) →フェイスリフトで長年利用されているんです。

髪の毛の毛包斜切開は、現在は多くの形成外科医が臨床使用している方法です。

眉毛の毛包斜切開も、発表されています。

Q.眉下切開で眉が無くならないか心配?

A.拡大眉下切開では眉の外側を一部切りとりますが、患者さんが切り取っても良いと考える範囲だけ切り取ります。勝手に多く切り取ったりしませんのでご安心下さい。

なるべく切り取る量を少なくかつ効果的なタルミ取りを希望される方は、拡大眉下切開に眉毛固定術を追加することを検討して下さい。

Q.眉下切開で傷あとが目立つ?

A.拡大眉下切開では、肌質によりしばらくの間赤みが生じることはありますが、最終的に目立つ傷になることは希です。

傷が目立つ場合、デザインや縫合法に問題があることがほとんどです。拡大眉下切除で目立たない傷あとにするには、毛包斜切開だけではなく正確なデザインと特殊な皮膚切開・皮膚縫合が必要です。

形成外科の手技できれいに縫合するとまぶたが変形し易いので、縫合の際に意図的にずらして歪みを作ってまぶたの変形を打ち消す様にします。

縫合法による違いですが、結節縫合(1針ずつ結んで留める)でも連続縫合でも傷あとは変わりません。当院では連続縫合で行いますが、スピーディーな縫合が可能で抜糸が簡単なためです。連続縫合はずれるために勧めない先生もおられる様ですが、それは術者が連続縫合に習熟していないためです。

Q.眉下切開で眉毛が下がる?

A.眉下切開では、程度の差はあれ眉毛が下がることがほとんどです。眉毛を下げたくない場合には、眉毛固定を追加します。眉毛固定術には、前頭筋に吊り上げる術式と骨膜に吊り上げる術式の2種類があり、それぞれ利点と欠点があります。 多くの方が前頭筋に吊り上げる術式を受けられます。

眉毛固定を行うことにより、まぶたのシワ取り効果が高めることが出来ますので、眉毛をなるべく切り取りたくない方にもおすすめしております。

眉下切開で、眉毛を下げたい方もあります(若い女性に多いです)。デザインおよび、剥離操作と内部の固定法を変えることにより、なるべく眉毛を下げる手術も可能です。

Q.眉下切開でつり眼(きつい印象)になると聞いたのですが?

A.拡大眉下切開では、まぶたの中央から外側の皮膚のタルミが除くことが出来ますが、内側の皮膚のタルミ(蒙古ヒダ)は除くことが出来ません。よって、①もともとの眼の枠(わく)がつり眼の方、②蒙古ヒダが張り出している方は、つり眼気味の眼になることになります。 つり目はあまり恰好の良いものではありませんので、つり目を防ぐ手術(まぶたの内側かぶさり対策)が必要です

つり目を防ぐ手術(まぶた内側かぶさり対策)

  • 1.まぶたの内側(蒙古ヒダ)の皮膚切除
  • 2.いちのせ式目頭切開(蒙古ヒダを切除する)
  • 3.内側眼窩脂肪切除
  • 4.内側ひたいリフト
  • 5.腱膜固定(まぶたの内側)

このうち、1つもしくは2つの手術を拡大眉下切開に組み合わせることにより、つりめを防いで優しく自然な印象の眼にします。

つり眼のハイリスク症例は手術前にわかりますのでその対策手術を同時に行うと効率的ですが、まず拡大眉下切開をして表情の変化を見た後に対策手術を追加することも可能です。

Q.自分には眼瞼下垂も皮膚のタルミもあると思いますが、①「眼瞼下垂手術」と ②「眉下切開」とどちらを受けた方が良いでしょうか?

A.眼瞼下垂も皮膚のタルミも加齢によって生じるものですので、両方とも持っている方は少なくありません。中等度以上の眼瞼下垂がある人には、先に眼瞼下垂症手術を行って後で眉下切開を受けた方が経験的にはいろいろな意味で結果が良いです。眼瞼下垂が軽度の場合には、その患者さんがどこを主に治したいかで順番が変わります。

両方同時に行うと効率的に思えるかもしれませんが、大変な術後になり易いことを経験しているのでおすすめすることができません(過去に学会で報告しています)。

眉下切開の前に行う眼瞼下垂手術は、腱膜4点留め部分切開法をおすすめしてます.

詳しくは眼瞼下垂のページを参照!


Q.眉下切開後になんとなくまぶたの形が変になった様です?

A.眉下切開の後に変な目になったとすると、以下の4つが考えられます。

1.二重まぶたの左右差・乱れ、短い二重まぶたなど
(原因)もともとまぶたのタルミに隠れていた本当の二重まぶた(埋没法で一部のみ固定されていた、あるいはもともと多重まぶた)が外から見えるようになった
(対策)3か月待って二重まぶた手術
2.まぶたに斜めの線が入る、眉毛が上がる、元気のない目に見える
(原因)まぶたのタルミに隠れていた眼瞼下垂
(対策)3か月待って眼瞼下垂症手術
3.きつい印象のまぶた
(原因)まぶたの内側のかぶさり
(対策)蒙古ヒダ切除、目頭切開、内側前額リフトなど
4.丸い目になる 二重まぶたの目尻のかぶさり
(原因)もともと一重まぶたや狭い二重の方は、目尻の笑い筋(眼輪筋)が強い、笑う動作を繰り返すうちに垂れてきた
(対策)目尻の笑い筋切除

どれも眉下切開では、まぶたの中央~外側のたるみが取れる(内側のタルミは取れない)ので出現しやすい症状です。
特に拡大眉下切開では、まぶたのタルミを大きく除去するので生じ易くなります。
術後しばらく経過をみれば改善することもありますが、眼瞼下垂などは結局は治療が必要になるので早めに治療を行った方が良いものもあります。

眉下切開と同時もしくはその前に対策の手術を加えることも可能です。

Q.眉下切開後ですが、ほとんど変わらなくて不満です

A.眉下切開の後にほとんど変わらない(タルミが取れていない)とすると、以下の3つが考えられます。

1.皮膚切除量が少ない
(原因)デザインの問題  まぶたに切除できる皮膚が少ない
(対策)拡大眉下切開でタルミを十分切除する
2.眉毛が下がった
(原因)ひたいのタルミ
(対策)眉毛固定術で眉毛を引き上げる
拡大眉下切開で下がった眉毛を数ミリ切除する
内側前額リフト 蒙古ヒダ切除
3.まぶたがとても厚い
(原因)まぶたの皮膚の厚み 眼窩脂肪 涙腺ヘルニア
(対策)拡大眉下切開でタルミを十分切除する
眉毛固定術 でまぶたのかぶさりを減らす
眼窩脂肪切除(内側、外側)、涙腺固定術、など

従来の眉下切開では皮膚切除量が少ないために、タルミ取り効果が少なくて「術前とあまり変わらない」ことが問題でした。
拡大眉下切開では、まぶたのタルミを十分に除去できます。

ただし、拡大眉下切開では単純に皮膚切除をすると失敗しやすいので、組み合わせる手術などの対策が必要です。

Q.皮膚の切り取りすぎが怖いのですが?

A.拡大眉下切開は多くのたるみを切り取りますので、皮膚の取りすぎを不安に感じる患者さんは少なくありません。当院の眉下切開は、残すべき皮膚の量をまず決めて、そこから切り取る量を逆算する方法を提唱しています。この方法ですと、皮膚の取りすぎの心配はぐっと少なくなります。

残すべき眉毛の下の皮膚ですが、一瀬が手術書や学会で発表を繰り返している様に25mm残せればほぼ問題ありません。が、残すべき皮膚の量は顔の大きさや眉毛の高さ、性別などによりアレンジして、実際には22-30mm残して切除する様にしています。

Q.20才ですが、眉下切開を受けたいのですが?

A.最近はたくさんの20才前後の若い患者さんが眉下切開を受けに来られます。多くはかぶさった(のっかっている、厚ぼったい)感じの二重まぶたをすっきりとさせたいと考えて、自分で調べて眉下切開を希望されて受診されます。若い方には拡大眉下切開ではなく通常の眉下切開(幅5-6mm)をおすすめしています。

まぶたの内側がかぶさっている方には、目頭切開を同時に行うと大きくすっきりとした感じの二重まぶたにすることが出来ますのでおすすめしています。当院で行う「いちのせ式目頭切開」は、ぶたの内側にかぶさる蒙古ヒダを効果的に取り除くことが出来てかつ傷が目立ち難い方法です。

Q.眉アートは眉下切開術後いつからできますか?

A.現在主流の技法で行う眉毛のアートメイクは、眉下切開後にお勧めできます。ただし術後6ヵ月くらい経過しないと傷あとに色素が入り難いので、それまでは眉毛のお化粧でカバーして頂きます。

上まぶたリフト(全切開法二重整形手術)

 

二重まぶたの線で皮膚のタルミを切り取る手術です。

  • <全切開法二重まぶた手術が適するケース>
  • 1.特に二重が乱れているケースや、過去に受けた二重まぶた手術の修正を兼ねるケース
  • 2.広い範囲でルーフ(roof)切除を行うケース
  • 3.二重付近の皮膚が延び延びになっているケース

※全切開法では、思いの外ダウンタイムが長くなることがあります。

Q.私は眉下切開か上まぶたリフトのどちらが適応?

A.眉下切開を適応できれる症例であれば眉下切開を受けて頂いた方が良いと思います。眉下切開を嫌がる患者さんは、眉毛の下にできる傷あとを心配されてというのがほとんどの様に思います。ですが多くの場合において、傷あとを含めた総合的な仕上がりは眉下切開の方が優れることが多いのです。 当院では眉下切開を受ける患者さんが多いですが、上記の様なケースであれば、全切開法二重整形の選択をおすすめします。

Q.二重整形の術後に、二重を広く修正したいときには?

A.二重整形の術後は、眉毛が下がるために手術計画より二重が狭くなるケースが多いものです。この様な場合特にまぶたが厚い患者さんは、二重を広げる修正手術よりも眉下切開で対処した方がすっきりとした二重まぶたに仕上がることが多いです。ケースバイケースですが、二重まぶたの修正手術を行って広い二重にすると、二重の上の皮膚がさらにのっかった感じになってしまい、恰好の悪いわざとらしい二重になりがちです。修復困難になって来院される患者さんは少なくありません。二重整形の術後に二重を広くする手術を受ける際は。慎重に慎重を重ねて頂きたいと思います。