スキンニードリング

スキンニードリングとは?

スキンニードリング~「傷なし」で肌を再生させる

スキンニードリング(Microneedling)では、 1-3mm程度の細い針を肌に無数に刺して処理します(麻酔&医療用のダーマローラーやダーマスタンプ使用)。針穴が治る創傷治癒に伴って、成長因子が放出され新しいコラーゲンやエラスチンを形成を刺激します。その結果肌の全体の数パーセントが新しいきれいな皮膚に再生されます。

スキンニードリングは”傷が残らない肌の再生治療”であり、滑らかで健康的な肌に生まれ変わらせます

※トレチノイン治療で著名なデスモンド・フェルナンデス(南アフリカ)が、経皮コラーゲン誘導療法(percutaneous collagen induction therapy)として報告した方法です 。世界的に注目されるようになったのは比較的最近です。

期待できる効果

スキンニードリング(Mirconeedling)では、 古い皮膚や傷あとの皮膚を、厚くみずみずしい新しい皮膚に置き換えることによって、下記の効果が期待できます。

  • ①肌の若返り(肌の質感の改善)
  • ②肌の引き締め(顔の小じわ首の小じわ毛穴、たるみ)
  • ③瘢痕(傷あと、ニキビあとの凸凹)
  • ④赤ら顔(毛細血管拡張) など

    顔だけでなく、首、手の甲、腕、胸、お腹、背中 など全身の皮膚に対して効果が期待できます。

※薄い肌はしっとりと厚みが出て、肌の色調も良くなります。

当院のスキンニードリングの特徴

麻酔からニードリングまで京都の吉川病院の川添剛先生(現在は、東山仁王門 川添醫院:京都)の手技に基づいて行います。川添剛先生は日本におけるスキンニードリングの権威であり、スキンニードリングの考案者のデスモンド・フェルナンデス先生と共著で手術書を出版されています。

当院では、①優れた機器の選択、②強力な麻酔薬の自家調剤、③独自の高濃度ビタミンAオイルの開発 により効果的な治療を提供する様に努力しています。

1.使用機器

スキンニードリングの麻酔の塗布過程

ダーマローラーやダーマスタンプは高品質のものを使用して徹底的なニードリングを行います(針先の精度が製品ごとに異なります)。

使用する針は特に金属アレルギーを起こしにくいチタン製です。ダーマローラーは滅菌して再利用を行うと針の刺さりが悪くなっていきますが、当院では毎回新しいダーマローラーを使用しますので、常に切れ味が良くスムーズなニードリングが可能です。

2.麻酔

とてもよく効く外用麻酔

リドカインに加えて強力な成分を含む外用薬を当院で調合しています。麻酔効果が最大になる様に工夫した前処置を行います。

3.高濃度ビタミンAオイル

AI エクストラF-ACEオイル

エクストラF-ACEオイル:当院調合の肌に優しく強力なオイルです(鉱物油・香料・保存料・界面活性剤など添加物全てフリーです)。スキンニードリング施術の3週間前から本製品を使うと新陳代謝促進+炎症後色素沈着の予防になります。

エクストラF-ACEオイルの良さは川添先生にも確認頂いて、5つの美容皮膚科クリニック・病院で採用して頂いています(2023年4月現在)。

 ※エクストラF-ACEオイルの導入にご興味のある医療機関様は、当クリニックのマネージャーまでご連絡ください。サンプルや資料をお送りいたします。

スキンニードリングを受ける時の注意点

1.問診が必要

肌の状態によってはスキンニードリングをお勧めできないことがあります。事前に問診が必要です。

2.抗凝固剤などの使用

抗凝固剤やいくつかのサプリメント(ビタミンE、EPA,DHAを含むもの)を使用している方は、内出血や赤み・腫れが強く出ることがあります。

3.ヘルペスなどの既往

ニードリング後、単純ヘルペスが出ることがあります。特に既往がある方は予防薬の使用をお勧めします。

治療の流れ

1. 診察

医師の診察を受けて頂きます。肌の状態、病気の治療歴や投薬内容などのチェックを行います。

2. 前処置 スキンケア

※高濃度のビタミンを含有する AI エクストラF-ACEオイルなどを用いて1-3週間セルフケアします。

3. 洗顔

手順に沿って、ご自身でメイク落とし、洗顔をしていただきます

※麻酔の効果に差が出るために、手順に沿ってきっちりと洗顔を行うことが重要です!

4. 麻酔クリーム塗布

麻酔が浸透する様に肌の処置を行った後に、調整された麻酔クリームを施術範囲に塗布してラップします。20-30分で最大の麻酔効果が出ます。

スキンニードリングの麻酔の塗布過程 スキンニードリングの麻酔塗布完了

※顔のすみずみまでニードリングするために、唇やまぶたの際きわまでしっかり麻酔クリームをを塗って効かせます。

5. スキンニードリング施術

新しいダーマローラー、ダーマスタンプを用いてニードリングします。
きれいな皮膚の再生を目指して、強力お顔のすみずみまで徹底的なニードリングを行います。

スキンニードリング ダーマローラー スキンニードリング ダーマスタンプ

※部位や肌の状態により、数種類の針の長さのダーマローラーとダーマスタンプを使い分けます。

6. 後処置

スキンニードリング終了後、高濃度ビタミンACEオイルを塗布して終了です。

スキンニードリング 終了後の赤み

※術直後より肌は赤くなります。
わずかに内出血する部分もあります。
日焼けの後のようなヒリヒリ感と若干のむくみが出ます。

7. 術後のセルフケア

高濃度ビタミンACEオイルの3週間塗布をお勧めします。1週間は日焼けを避けてください。

※高濃度のビタミンを含有し余分な成分を極力省いた AI エクストラF-ACEオイルをお勧めしています。

※スキンニードリングの当日は、塗布したものが肌の内部に入りやすくなってます。添加物など余分なものを含まない化粧などを避けてください。

治療後の経過

治療後の経過

治療後は2-3日間ほど日焼けの後のような赤み(内出血の紫斑)が出ます。その後皮膚の表面がパラパラと薄くはがれていきます。引き締め効果は約1か月後より実感してきます。

※スキンニードリングの最大の効果は6か月以降に出ると言われています。

術後の皮膚のかぶれについて

1.20人に1人ぐらいの割合で、術後7日前後に皮膚炎が生じることがあります。これは新しく再生された皮膚はしばらくの期間、環境に弱いのではないかと考えております。疾患としては、接触皮膚炎、細菌感染、ヘルペス感染、顔ダニなどです。一部の疾患に対し予防薬を用いて、万が一皮膚炎症状が出た場合には状況に応じて治療を行います。

スキンニードリング 費用

・全顔 30,000円(税別)

・首 30,000円(税別)

・全顔&首(同時施術) 50,000円(税別)

・両頬 20,000円(税別)

・鼻のみ 10,000円(税別)

・両手の甲 30,000円(税別)

・両手の指 10,000円(税別)

※その他諸費用

スキンニードリングキット(ダーマローラー・スタンプ、麻酔クリーム、軟膏、内服薬) 15,000円(税別)

※その他の部位はお問い合わせください。

スキンニードリング Q&A

Q.何回くらいスキンニードリングを受ける必要がありますか?

A.1~2週間ごとに6回続けて治療を行うことが推奨されていますが、当院では自分の肌に向いている実感がある場合にまず2回の治療をお勧めしています。

Q.フラクショナルCO2レーザーとの違いは?

A.フラクショナルCO2レーザーは熱で皮膚に無数の穴をあけますが、スキンニードリングは、針を刺すだけですので皮膚に不要な損傷を起こさずに創傷治癒機転を期待できます。スキンニードリングは安全性および硬化が高い方法として研究論文が多く出ており、エビデンスがある治療といえます。

実際にフラクショナルCO2照射では、多く孔を開けると熱傷により術後に黒く色素沈着を生じることを経験します。

※当院には最新のフラクショナルCO2レーザーを設置していますので、希望される方はそちらも受けることは可能です。

Q.HIFUとの効果の違いは?

A.近年流行しているHIFU(正式名称High Intensity Focused Ultrasound )ですが、高周波を皮下組織・筋膜皮下に集中させて熱を加えることにより引き締めを図るもののですので、皮膚深部の引き上げてたるみを軽減するのに有効です。

ですので、理論的には肌(皮膚の浅い部)に効くスキンニードリングと皮下深部に効くHIFUを組み合わせると、顔のアンチエイジングには特に効果的であると言えます。しかし、私たちの経験上は、現在のところHIFU治療機器には十分な有効性を認めておりませんので、導入しておりません(2023年4月現在)。

Q.ダーマペンとの効果の違いは?

A.ダーマペンやスキンニードリングは、どちらも肌に無数の針穴をあけることによる肌の再生治療を図るものです。針穴を電動か人の手作業で行うかですので、2つの治療は作用機序には基本的に大きな違いはありません。

スキンニードリングの治療を実際に経験してみますと、施術者としては針が肌にとても良く刺さるのに驚きます。また、両方の治療を体験された患者さん達も、手作業のニードリングによる肌の改善効果を実感されています。

ただし、手作業ですので施術者の技術による差が大きく、熟練した技術者のニードリングは効果が高いです。当院では、トレーニングを十分行った施術者が行っております。

Q.とても痛いと聞いたのですが?

A.ダーマペンやスキンニードリングで十分な効果を出すためには、肌に十分な深さの針穴を多く開ける必要があります。ですので、通常は外用の麻酔薬を塗布して行います。高い効果を求めるために強く施術すればするほど痛みが増すのが通常です。

麻酔は、通常はリドカインという局所麻酔薬を含む外用麻酔ですが、リドカイン麻酔でスキンニードリングやダーマペンを行うとやはり痛みを伴います。当院では、強力な麻酔成分を加えて調剤した外用薬を用いて麻酔を行っております(2022年6月~)。

この麻酔薬は非常に効き目が強いため、リドカイン麻酔で痛みを感じていた方々も嘘のように痛みが無く施行可能となります!さらに持続力が驚くほど長いのです。外用薬をふき取った後も1時間ほど効いています。副作用はわずかに赤みがでるだけで、通常のリドカイン加外用薬とほとんど変わりません。

この麻酔薬は、医療アートメイクに対して当院で調剤したものを、濃度の変更などスキンニードリングに適用できる様にしたものです。

Q.しみや肝斑に効果はありますか?

A.しみや肝斑があってもスキンニードリングは受けて頂けます。スキンニードリングにより再生される肌はやや白い肌ですので、、肌全体はトーンアップして、しみやくすみは少し改善することが多いです。肝斑に対しても有効な場合がありますので、お勧めしています。