顔の美容外科とまぶたの専門治療
MACSリフト+リガメント手術
⇒低侵襲のまま効果と持続性を増大
リガメント手術とはSMAS(スマス)を顔の骨に固定しているリガメントを処理して、SMASリフトの効果と持続性をupさせる術式です。
(改良型MACS-Liftでは、オーストラリアのフェイスリフトの名医Mendelson先生が推奨するリガメント手術の決定版のプレマセタースペースの剥離を採用。)
改良型MACS-Liftを受けることにより、若々しい素敵なフェイスラインを取り戻すことが可能です。
改良型MACSリフトの特徴
皮膚切開
長い切開(耳の後ろ~耳の前~こめかみ側頭部)
→短い切開(耳の前の縁のみ)
=傷跡が目立たない 耳の変形が少ない 回復が早い
フェイスリフトを受けた形跡はほぼ支障なく耳を出して生活可能です。剥離範囲
広範囲
→小範囲(1/2の剥離減)=低侵襲 ダウンタイム少ない
職場復帰は4日~10日程度と短くなりました。
手術時間
4時間~
→2時間~(手術時間1/2)
=手術を受けるのが楽 回復が早い
手術の速さは、仕上がりに大きく影響します!リガメント手術
なし
→あり(premasseter spaceの剥離)
=効果および持続性が大幅に高まりました。
リガメント手術といっても大から小までいろいろあります。premasseter spaceの剥離は、頬部のリガメント手術としては大きな効果が得られます。
安全性
神経損傷
→リスク減
=顔面神経麻痺、耳下腺管損傷などのリスク減
リガメントや神経・血管走行の解剖学的研究がなされて、神経損傷などのリスクが大幅に減りました。
改良型MACSリフトの効果
フェイスリフトは、ほほ・フェイスライン・首の上部など、顔面のほぼ下半分の広い範囲に効果的です。
手術を受けることができる患者さん限定ですが、他の方法では得られない大きく長期的な効果が得られます
症例写真
70才台女性改良型MACSリフトによるフェイスリフト 脂肪吸引(頬・首) 拡大眉下切開(切除幅14mm)
術前 ①フェイスラインのタルミ(ブルドックフェイス)、②頬のタルミ、③首のタルミ、④ほうれい線 まぶたがかぶさって見えにくい
術後6か月
フェイスリフトにより、①②③は大きく改善。自然な印象の若返りに成功!
(機能改善)まぶたが軽く開くようになり、特に横方向が見えやすくなりました。
<術式の解説>
改良型MACSリフトの採用
60才以上の方ですので、改良型MACSリフトによるフェイスリフトを強くお勧めします。ブルドッグただしほうれい線には効果が不足しますので、後にヒアルロン酸注入を行います。
脂肪吸引の併用
フェイスリフトには、脂肪吸引を併用することにより、タルミ取り効果が強くなります。脂肪吸引の部位および量は症例により異なりますが、頬(ブルドックフェイス)および首(二重あご)です。
眉下切開の併用
フェイスリフトには、眉下切開は組み合わせでとても相性の良い手術です。顔全体の著しい若返り効果をえることが出来ます。眉下切開は、フェイスリフトと同時に行うことが可能です。
<同患者の上まぶたタルミの改善>
まぶたのタルミ⇒拡大眉下切開により自然な印象に若返りました。
どれくらい持続するか?
少しずつ皮膚の緩みはでますが(加齢による顔の骨の痩せに伴う)、術後10年以上経てもその効果は持続します。
院長は、以前スマスリフト(SMAS弁リフト)によるフェイスリフトを行っていましたが、その効果の持続性に限界を感じていました。
改良型MACS-Liftは、医学的に効果が持続するはずだと確信して開発しました。
その後多くの患者さんのフェイスリフト手術を改良型マックスリフトで行いましたが、18年を経た現在では実際に効果が長期的に持続することが確かめられています。
従来型のフェイスリフトを受けた後に効果が不足して改良型MACSリフトを受けた患者さんは他に数名おられますが、やはりその効果の違いに驚いておられました。
概ねですが、2-3倍の効果があります。
症例写真の費用とリスク・副作用・合併症
治療費用の目安 | 通常MACS-lift
800,000円(税別)
改良型MACS-LIFT(リガメント手術) 1,000,000円(税別) 脂肪吸引 2部位 200,000円(税別) |
---|---|
主なリスク・副作用 | きずあと ケロイド 顔面神経麻痺 皮弁壊死 縫合糸のトラブル 血腫 感染 耳垂変形 など |
傷あと・変形
MACSリフトの傷あと
⇒目立ち難い!
短い耳の縁の傷あとはあまり目立たなくなります。
耳たぶが長くなる?
⇒耳垂延長なし!
フェイスリフト後の後戻りによって耳たぶが引っ張られて長くなります。
改良型MACSリフトでは耳の下の皮膚は切除せず、フェイスリフト後の後戻りは少ないため耳たぶが引っ張られて長くなることはありません。
耳珠(トラガス)の変形?
⇒自然な形態が保たれる!
フェイスリフト後の後戻りによって、トラガスが前に引っ張られて変形し、耳の孔が大きくなります。
一瀬オリジナルの軟骨深部3点固定法により耳の前の皮膚を後戻りしない様に強力に固定すれば、トラガスの軟骨は変形しません。
ダウンタイム
MACSリフトは、もともとダウンタイムが少ない低侵襲フェイスリフトとして人気があるフェイスリフトです。
改良型MACSリフトにおいても、低侵襲のままに効果や持続性をupしています。
術後7日:耳の前を髪の毛で隠して、お化粧すればフェイスリフトの術後と気付かれ難いです。
ダウンタイムが少ない理由
・傷あと:短い
・皮下剥離:少ない
・耳介変形:少ない
・顔面神経麻痺:少ない
改良型MACSリフトの限界
残念ながら、改良型MACSリフトは、ほうれい線(口角付近から上方)にはあまり効果がありません。
※他のSMASリフトも、ほうれい線には効果がほとんどないことが世界の美容外科医から指摘されています。
ほうれい線が気になる方は、当院のヒアルロン酸注入(拡大鏡下ナノニードル注入)を強くお勧めします。
適応~手術を受ける年齢
改良型MACSリフト:60才前後~を推奨
改良型MACSリフトを安全に受けることが出来るのは一生に一度です。 そのため手術を受けるタイミングをよく検討しなければなりません。
改良型マックスリフトは顔の深い部分を手術するために、2回目の手術では癒着による顔面神経損傷のリスクが高まるためです(通常のSMASリフトならば数回の手術が可能です。)
改良型マックスリフトを希望する若い患者さんは多く確かに効果は高いのですが、一生に1回となると30才台などあまり早い年齢での手術はあまりお勧めしておりません。60才以降に顔の骨が痩せて皮膚のタルミがどんどん出てきますが、その時にこそ改良型マックスリフトが必要になるのです。
大きな持病が無ければ、75才程度までの手術は可能です。
(若い患者さんでは、通常型MACSリフトやヒアルロン酸注入をお勧めしています。ヒアルロン酸は、注入方法を工夫すれば非常に有効で持続性もあります)
他の治療との組み合わせ
フェイスリフト単独でもちろん効果は高いですが、他の治療との組み合わせることにより若返り総合点があがります。
特に相性の良い治療は、手術ですと眉下切開、脂肪吸引で、非手術療法ですとヒアルロン酸注入(ほうれい線)です。
フェイスリフトのリスク ~失敗例と回避方法
フェイスリフトは、効果を大きくしようとすればするほど危険な領域まで手術操作が及びがちになるために、合併症のリスクが大きくなります。
改良型MACS-Liftにおいても顔面の深部まで手術を行いますが、合併症防止のための対策、および合併症が生じたときの対応策などを十分に講じておりますので、安心して受けて頂いて良い状況だと思います。
改良型MACS-Lift ~術中術後トラブルと対策
※専門的ですがご参考に記述します。
顔面神経麻痺
神経損傷による口・頬のゆがみ
→神経刺激装置による顔面神経の走行確認、デザインの工夫傷あと
→もみあげ部を変形させないデザインの工夫、縫合法耳の下のドッグイアー(膨らみ)
MACSリフト原法では皮下組織が厚いと耳の下が膨らむ
→デザインの工夫、歪みを打ち消す巾着縫合の工夫、軟部組織処理耳下腺瘻
耳下腺管の損傷により、唾液が漏れて耳の前に溜まる。
→生じた場合の早期処置法の確立創部の化膿
血腫・細菌感染による
→アンカーによる血腫の防止&生じた場合の早期処置法の確立巾着縫合糸のトラブル
糸の脱出、感染
→ゴアテックス糸の使用、生じた場合の早期処置法の確立耳垂(耳たぶ)が長くなる
=スポックイアー変形。フェイスリフト後の牽引の後戻りに伴い引っ張られて、長い耳たぶに変形。
→デザインの工夫、耳垂吊り上げ術耳珠(トラガス)変形
フェイスリフト後の牽引の後戻りに伴いトラガスが引っ張られて、トラガス変形+耳の孔が大きくなる。
→デザインの工夫、軟骨深部3点固定法
この中でも特に重要なのは、顔面神経麻痺です。
現在のところ、当院のフェイスリフト手術で顔面神経麻痺が持続している症例はありません。
当院の院長は、頭頚部の癌の手術に従事した研修医時代から顔面神経の手術を何度も行っており、顔面神経を大事に取り扱う術式に習熟しております。
さらに、改良型マックスリフトの開発を行った神戸大学病院美容外科では、SMAS下の顔面神経の走行に関して解剖学的研究を改めて行うなど、安全性を向上しております。
フェイスリフトで重要な顔面神経の研究
引用元:Aesthet plast surg. Nagai K、Ichinose A et al,kobe university graduate school of medicine.
フェイスリフトにおいて顔面神経を守る~顔面神経の上向枝が通る位置を解明
スレッド(糸)リフト
当院では、改良型APTOS糸を用いています。
(※糸は、もともと鶴舞公園クリニック 深谷先生 考案です。糸の入れ方デザインは違います。)
<選択可能な糸>
溶ける糸 or 溶けない糸
溶ける糸によるスレッドリフト利点:つりあがりによる溝やひきつれは早く無くなりますので、ダウンタイム小。
欠点:効果中 持続力小
溶けない糸によるスレッドリフト
利点:効果大、持続力大
欠点:つりあがりによる溝やひきつれなどが出ると1か月くらい長引くことがあります。
フェイスリフト手術の費用とリスク・副作用・合併症
治療費用の目安 | 通常MACS-lift
800,000円(税別)
改良型MACS-LIFT(リガメント手術) 1,000,000円(税別) スレッドリフト 6本 250,000円(税別) 追加1本毎 +20,000円(税別) 脂肪吸引 100,000円(税別)~200,000円(税別) |
---|---|
主なリスク・副作用 | 瘢痕 ケロイド 顔面神経麻痺 皮弁壊死 縫合糸のトラブル 血腫 感染 耳介変形 など |
Q&A
Q.手術にかかる時間は?
A.通常型MACS-liftでは、90分で手術が終了します。改良型MACS-liftでは、約2時間で手術が終了します。
脂肪吸引などの付加術式は、プラス10-30分かかります。
術前に、デザインや消毒したりする時間が別にかかります。
術後に、麻酔から覚めるまでの時間が別にかかります。
Q.術後の包帯や処置は?
着脱可能なフェイスバンドをご用意しています。
フェイスバンドは2-3日装着してください(その後は必要ありませんが、着けていた方が楽な場合は着けても問題ありません)。
手術翌日から、洗顔・シャワー・洗髪は可能です。ある程度濡れても構いませんが、軟膏を塗布してください。
Q.抜糸はいつですか?
A.9-10日で抜糸を行いますが、一部残した方が傷がキレイに治ります。(残った糸は約1か月後に抜糸します)
Q.術後の通院回数は?
A.
1.大阪・神戸周辺にお住いの方
術後1、3、9日目、1、3か月後に検診.
2.遠方にお住まいの方
術後1、9日目、1か月後(特に問題なければ、その後の検診を省くこともできます。)
Q.痛みが心配です。
A.静脈麻酔を用いて、眠った状態で行います(手術中を通して記憶はほとんどありません)。
工夫した強力な局所麻酔薬を用いていますので、痛みの心配はほぼありません。
術後の組織が引き上げによる痛みがある場合はありますが、痛み止めの飲み薬で対処できます。
Q.術後の入院について
A.同じビルの新都心病院に入院が可能です(個室)。
70才以上の方は、術後1泊の入院をお願いしております。歩いて、または車椅子で移動します。
(翌朝に創のチェック&ガーゼ交換を行ってから退院です。)
※お住まいが近くの方は帰宅可能ですが、すぐ近くのホテルに宿泊される方が多いです。
Q.仕事はどれくらい休む必要がありますか?
A.内出血がほぼ引くのは10日前後です。
耳の縁の傷を髪の毛で隠してお化粧すればあまり目立たなくなりますので、7日~仕事を休む方が多い様です。
マスクをすると頬が隠れますので4日目くらいお仕事に行く方もおられます。
フェイスリフトに脂肪吸引を加えた場合は、内出血が増えます。
Q.一度フェイスリフトを受けていますが、手術可能でしょうか?
ほとんどの場合可能ですが、傷あとの位置次第で切開ラインの工夫が必要です。
スマスに当たる部分を吸引されている方は、SMASリフトは難しいことがあります。
Q.過去のフェイスリフトで耳たぶが長くなっているのですが、修正可能?
耳垂延長は、耳の下の皮膚がかなり切り取られた症例で、フェイスリフト後に後戻りした症例で起こります。
修正は、耳垂を引き上げて耳介軟骨に固定します。
同時に改良型MACSリフトで後戻りしない様に頬を引っ張り上げれば、耳の下の皮膚不足が改善するためにとても効果的です。
Q.ほうれい線に効果がありますか?
残念ながら、フェイスリフトはほうれい線(口角付近から上方)にはあまり効果がありません。
ほうれい線が気になる方は、当院のヒアルロン酸注入(拡大鏡下ナノニードル注入)を強くお勧めします。
Q.改良型MACSリフトで行うリガメント手術を詳しく教えて欲しい
皮膚のタルミの原因は2種類あります。
1.重力による皮膚のタルミ。
2.加齢に伴い顔の骨が痩せた結果、骨を包む皮膚が余ってしまってたるむ。
タルミ1は、皮膚を引っ張れば無くなります。しかし、タルミ2は引っ張っても簡単には無くなりません。皮膚が骨にくっついているために引っ張ってももとの骨の位置に後戻りするのです。
皮膚を骨にくっつけている構造、それがリガメントです。改良型MACSリフトでは、リガメントを必要なだけ処理するためタルミがとても良く伸びて後戻りしにくいのです。
一般にリガメント手術といっても様々ですが、本格的なリガメント手術はそれほど普及していません。その理由は、リガメントは顔の深部にあり顔面神経などが一緒に走る危険な領域なので、安全にしかもきちんと処理できる医師は少数なのが理由です。万が一顔面神経を傷つけると、顔がゆがんで大変なことになってしまいます。
顔面神経を取り扱う頭頚部外科の経験がある幸運な美容外科医は現在ほとんどいませんので、結局のところ本格的なリガメント手術を行う施設はごく少数になってしまいます。 しかし、フェイスリフトできちんとタルミを取るためには解剖学的にはリガメント手術を行う以外に方法はありません。
では、安全にリガメントを処理する方法はないでしょうか? フェイスリフトの世界的名医メンデルソン先生が推奨している方法(プレマセタースペース剥離)なら比較的安全にリガメント処理出来ます。この術式が優れているところは、慣れれば10分程でリガメントの剥離手術が完了してしまうことです。
改良型MACSリフトは、このような背景から生み出された術式です。