上まぶたの内反症・逆まつげ

逆まつげは、状態およびその原因により治療法(電気針脱毛、手術)をアレンジする必要があります。どうぞご相談ください。

1.こどもの逆まつげ(保険適応)

まつげの際を切開して向きを変えます(二重まぶたの手術とは異なります。)

逆まつげは、成長に伴い改善することがあります。

2.中高年のさかまつげ(保険適応)

皮膚のたるみや眼瞼下垂が原因となることがあります。眼瞼痙攣を併発していることが多いです。

まつげの際を切開して向きを変えたり、眼瞼下垂の場合はその手術をします。

二重睫毛や睫毛乱生(Q&A参照)の場合は、通常の手術では完治できません。

逆まつげの電気針脱毛について

針電極で逆まつげの毛根を1本1本処理することで生えなくします(保険適応)。逆まつげの合計本数が数本の方に向いています。

ただし、まぶたの中に眠っている毛が順番に生えてきますので、治療終了まで5-6回の電気凝固が必要です。局所麻酔の注射をして行います。

下まぶたの内反症・逆まつげ

1.こども~若い人の逆まつげ

原因

生まれつきまつ毛が上向きに生えていることが多いです。まぶたの内側に生じることが多いです。

手術適応となるかは、目の表面にどれくらい傷がついてるかが参考になります。

手術をしなくても成長に伴い改善することがあります。

治療

(保険適応)上まぶたと同じくまつげの際を切開して、縫合糸で固定して向きを変えます。

目頭の蒙古ひだでひっぱられて逆まつげになっているときは、蒙古ひだを緩めます。

当院の逆まつげ手術はオリジナルな術式で、抜糸を送らせることで再発率を著しく下げます。縫合糸は透明な細い糸ですので目立ちません。

2.中高年のさかまつげ

原因

まぶたの支持構造(下制筋、外側・内側眼瞼靱帯)のゆるみによることが多いです。

下まぶたそのものが内反して(ひっくり返っている)いる状態です。内反は、時々生じるものと、ほぼ常時内反しているものとがあります。

治療

(保険適応)

まぶたの支持構造が、縦方向か横方向のゆるみかで、手術が異なります。

多くが縦方向のゆるみである下制筋手術が適応で、横方向の緩みに対しては外側眼瞼靱帯の治療を行うこともあります。

当院の下制筋手術は、固定に独自に工夫をしたもので、有効率が高く再発率も少ないです。

手術は5~10分で終了します。

Q & A 眼瞼内反症・逆まつげ

Q.いつもまつげを抜いていますが

A.初診される際には、まつげの診察のために1週間ほどはまつげを抜かずに受診してください。 まつ毛が生えていないと手術適応の判断ができません。

Q.睫毛乱生とは何ですか?

A.睫毛の生えている部位は問題ないが、睫毛が内側に向かって伸びてしまう状態です。この状態ですと手術を行っても完全には治りません。術後に残る逆まつげに対しては電気針脱毛を行います。

Q.二重睫毛とは何ですか?

A.睫毛の生えている部位に問題あり、結膜に近いところからも生えている状態です。この状態ですと手術は有効ではなく、当院では電気針脱毛を行います。

Q.逆まつげの手術を受けたのですが、治らないのですが?

A.逆まつげは非常に頑固で、再発率が高いものです。また、「睫毛乱生」「二重睫毛」は通常の手術では治りません。

Q.こどもの逆まつげですが手術する必要がありますか?

A.「どれくらい眼球の表面を傷めているか」「視力発達との関係」が手術をするかどうかの判断材料になります。眼科で、眼の表面の診察をお願いして判断して頂きます。